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マウスで書いた手書き文字を、行・草・隷書風の毛筆書体に変換
王羲之 Version 1.00
for Windows 文書作成 NEW シェアウェア 1,000円

王羲之 マウスで引いた普通の線が、簡単な操作でたちまち毛筆風に変化する マウスで書いたラインに加工を施して、あたかも毛筆で書いたかのような描線に変換するソフト。文字の雰囲気は設定により、行書・草書・隷書の各書体風から選択できる。「おうぎし」と読む(王羲之は、晋の時代に実在した中国の書家)。

筆は「標準」「掠(かす)れ」「帯」の3種類が用意されており、マウスによる運筆の速度によって、線の太さや流し方などが変化する。また、さまざまなパラメータを設定することで、書き終えた文字の字形を変化させることができる。中でも重要なパラメータとして「崩し」「流れ」「連綿」「太さ」「抑揚」の5種類があり、これらは専用のウィンドウに表示されたスライドバーを操作することによって、細かく制御することが可能となっている。

パラメータを細かく設定することにより、字形を自在に変更できる 変換後の文字をレイアウトしたり、ドット単位で細部を修正することも自在。これらの文字に対し、「白ヌキ」「影つけ」「浮き彫り」「輪郭抽出」など12種類の特殊効果を施すことも可能だ。

完成したデータはビットマップとして保存したり、クリップボード経由でグラフィックソフトなどに受け渡すこともでき、プレビュー機能付きの印刷機能も備えている。

reviewer's EYE マウスで引いた線であれば、文字でも記号でも図形でも何でも毛筆風に加工してくれるソフトだ。このソフトの主な用途は、やはり暑中見舞や年賀状……ということになるのだろうが、他のグラフィックソフトなどと組み合わせて絵を描くのに使ってみるのもおもしろそうだ。

パラメータの数が多く、それらを組み合わせてイメージ通りの描線を得るのには若干の慣れが必要だが、パラメータの変更結果が画面上にリアルタイムで反映されるので、作業は効率的に行うことができ、気持ちがよい。

表示するウィンドウを減らせばノートパソコンでも楽に使える マウスで文字を書き、それをレイアウトするためには広い画面を必要とするが、この点についても工夫がされている。文字を書き込んで変換するためのウィンドウと、変換した文字をレイアウトしたり特殊効果を施すためのウィンドウ、拡大表示して細かい修正をするためのウィンドウといったように、ウィンドウが機能ごとに分かれており、これらを選択して表示させることができるようになっているのだ。必要なものだけを表示させるようにすれば、ノートパソコンの狭い画面でも十分に使用できるだろう。

もともとDOS用の市販ソフトだったというだけあり、機能も操作性も優れている。ただ、編集ウィンドウに縮小表示機能がないようなのは残念だった。また、タブレットの筆圧機能への対応にも期待したいところだ。
(秋山 俊)


ソフト作者からひとこと
基本的な機構は10年ほど前に作ったもので、DOS用のアプリケーションも制作したのですが、その後ずっとそのままにしてありました。最近、思い立ってWindows用を作成しましたので、ぜひご試用いただければと思います。

元になる文字は、それをきれいに書く必要はあまりないのですが、書くときの「マウスを動かすスピード」は、生成される崩し文字の状態に大きく関係してきます。とはいっても、「厳密にこのスピードで書かなくてはダメ」といった制限があるわけではなく、たいていの場合はそれなりにきれいな文字を生成できますし、逆に、その点を活用することで、多種多様な崩し文字を形成できるということでもあります。

しかし、マウスで文字を書くこと自体が(場合によっては)慣れるのにやや時間を要することである上に、上記の点の具体的な面、「どんな文字のどういう部分を、どういったマウスの動きで書けば、よりよい文字が形成されるか」「そのときの変換値の組はどのようなものがおもしろいか」といったことは、非常に幅の広い、かつ個々の方の嗜好にもよる問題で、ぜひいろいろな操作・工夫を試みていただければと思います。

近日中に、「篆書・デザイン文字風書体への特殊変換」「画像保存時のカラー化処理」「印刷時のスムーズ処理」等の機能を追加したVer.1.10をアップする予定です。
(大場 幹浩)

※ この記事は、'98年10月29日に公開されました。


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「王羲之」の最新版および関連ソフトです(ソフトのバージョンは、記事中で紹介したものと異なる場合があります)。なお、ソフトをダウンロードするには、右側の[Download]ボタン(または[http]ボタン)をクリックしてください。下線付きのソフト名をクリックすると、ソフトに関する詳細な解説が参照できます。

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