ニンテンドーDSやPSPなどを利用した学習ソフトにハマった筆者が、「オンラインソフトで何かいいものはないか?」と考えているときに出合ったのが「TouchMethod」だ。キーボードを見ずにキー入力を行う「タッチメソッド」をマスターするための練習ソフトで、知識を得たり暗記したりするものではないが、題材によっては英単語や歴史年号の暗記などの学習にも利用できる。そんなわけで、2007年のベストオンラインソフトには「TouchMethod」を選ぶ。あらかじめ用意されている練習コースは次の416コース。
- 初級編(ローマ字の入力):22コース
- 中級編(ひらがな、文章等の入力):84コース
- 上級編(文章入力 2級〜超上級):105コース
- 数値編(数値入力 1〜7桁まで):26コース
- 問題編(英単語、情報処理検定等):85コース
- その他(MS-DOSコマンド、英単語、Win32関数学習等):94コース
フリーソフトでここまで充実した練習データを備えているのは驚きで、少し前の時代ならば市販ソフトとしても通用するのではないかとさえ思う。練習コースを選択するとキーボードの簡略図が表示され、その下に解答文字をタイプする指のイメージが表示される。【Enter】キーを押すと練習が開始され、ウィンドウ上部の問題表示欄に問題が表示される。
コースによってはキーと指の爪が色分け表示されるほか、解答するキーが赤く表示され、どの指でタイプすればよいかを示してくれる。タッチメソッドをマスターするには、手元のキーボードは見ずに、画面上のキーボード概略図を見てタイプするのがコツだ。豊富な練習問題をすべて修了すれば、驚くほどの実力が身につくと思う。
楽しみながら練習できるのも「TouchMethod」の特徴だ。中級レベルでは「マッチ売りの少女」「白雪姫」「ロミオとジュリエット」「フランダースの犬」といった小説の文章入力問題が用意され、物語を楽しみながら(IMEの日本語変換を含めた)タイピング練習ができる。上級者には「ZStory」「ソクラテスの弁明」「ピーターパン」が用意されており、ワープロ検定対策にも利用できる。
暗記学習にも最適。例えば、英単語は英単語+日本語訳のデータが1,150個用意され、「意味から単語を答える」という問題形式で練習することで、暗記学習を兼ねたタイピング練習ができる。セットアップ先フォルダのテキストファイルを修正すれば、問題の内容や量を変更することもできるので、例えば「次の定期試験に必要な英単語とその意味だけを登録し、試験勉強に利用する」といったことも可能だ。もちろん、英単語に限ることなく、自作問題をコースに追加して、好きなジャンルの暗記学習に利用することもできる。
終了すると結果が表示され、「個人履歴ファイル」に成績が記録される。成績はIDごとに記録されるので、家族全員で「TouchMethod」を利用して学習するのもお勧めだ。タッチタイプをマスターしたいと考えている(ついでに学習もできればなおよいと考えている)すべての人にお勧めできるソフトで、自信を持って2007年のベストオンラインソフトとして紹介する。