今年のベストオンラインソフトとして選んだのは、3D対応Blu-ray/DVD再生ソフト「ArcSoft BD&DVD Theatre 3D Plus」だ。パソコン上でBlu-rayやDVDなどの動画ソフトを再生する、いわゆるソフトウェアプレイヤーで、動画ファイルやネットワーク経由での動画再生など、マルチメディア対応も特徴。ソフト名からもわかるように、3D機能が強化されているのも特徴のひとつで、Blu-ray 3Dなどの3D収録されたソフトを3D再生できるほか、2Dソフトもリアルタイムで3D変換・再生する機能を持つ。とはいえ、ここに挙げた機能の多くは、別に「ArcSoft BD&DVD Theatre 3D Plus」に限らず、ほかのソフトウェアプレイヤーでもサポートしているではないか、と思うかもしれない。しかもソフトウェアプレイヤーは、単体で購入しなくてもBlu-rayドライブを購入するだけでバンドルされてくる。こうした状況で、なぜあえてこのソフトを推すか、という点についてはもう少し説明が必要かもしれない。
筆者が「ArcSoft BD&DVD Theatre 3D Plus」を推すのは、このソフトがほかの同種ソフトに比べて動作が軽い場合が多く、それでいて使い勝手の点で優れていると思えることが多いからだ。もちろんBlu-rayを再生するからには、最低限それなりのCPUパワーは必要になる。しかし、同じパソコン上で使っても、どうも「BD&DVD Theatre 3D Plus」は、ほかのアプリケーションに比べると立ち上がりが速く、映像ソフトが再生開始されるまでの時間が短かったり、負荷のかかる再生時にも画像が「ぎくしゃく」することが少なかったりするように思える。
さらに機能面でも、メディアからの再生だけでなく、
- ハードディスク上に構成されたDVDフォルダやBlu-rayフォルダなどを直接再生できる「フォルダモード」
- 数多くの動画フォーマットへの対応
- DLNA経由のストリーミング再生が可能
など、さまざまな再生方法に対応する。DVD再生時でもBlu-rayソフトにあるようなポップアップメニュー風のメニューを表示できるといった、このソフトならではの機能も持っている。ほかのソフトより安価だから、動作が軽いからといって機能面で妥協があるわけでなく、使っていく上で「こんな機能があればいいのに」といった機能が数多く搭載されている。Blu-ray/DVD再生ソフトという、用途が比較的はっきりしているソフトであっても、ソフトの評価軸は人によってさまざまだ。例えば筆者が重要視した上のような機能が、ほかの人にはまったく魅力に映らないかもしれない。特に高性能CPUを搭載したパソコンを使っている人なら、多少ソフトが軽くなるよりも、より高機能がほしい人だっているだろう。
ゆえにあくまで筆者個人の感想ということになってしまうのだが、普段使いの印象としてこのソフトの軽快さはやはり魅力だし、DVDやBlu-rayなどを見たいと思ったとき、最初に立ち上げるのはやはり「ArcSoft BD&DVD Theatre 3D Plus」なのだ。