古代朝鮮半島の三国時代(高句麗、百済、新羅)が舞台のMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game:多人数型オンラインRPG)。この時代の「風の王国」にキャラクタを作り、自らを成長させながら「目指す道」を探し出すのがゲームの目的だ。
ファンタジーの世界観を持つRPGが大多数を占める中で、歴史上に実在した国が舞台となっている点で、「風の王国」はかなり異色ではある。しかし、ゲーム中に登場するキャラクタや建築物などのデザイン、アイテムや魔法などの名称に至るまで、世界観はきっちりと統一されている。はじめは少しだけ戸惑うが、ゲームに慣れさえすれば、いままで触れたことのない世界を満喫できるはずだ。
それもそのはず、「風の王国」は韓国の人気漫画家、キム・ジン氏の同名作品を原作としているのだ。漫画内で描かれている舞台をそのまま移植することで、芯の通った世界観を作り出すことに成功している。また「風の王国」はもともと、韓国(舞台となっている古代朝鮮半島)で作られたゲームだ。本場の人々が作っているので、誤った解釈の世界観が入り込んでいることもない。日本国内向けのサーバが設置されており、メッセージなどはすべて日本語にローカライズされているので、誰でも古代朝鮮半島の文化を手軽に楽しめる。
非常にシンプルなゲームシステム
これまでのRPGとは大きく異なる世界観を持つ「風の王国」だが、ゲームシステム面は意外なほどあっさりとしている。操作方法は、マウスの右クリックで移動、左クリックで会話、スペースキーで攻撃。そのほかのステータス表示は、画面下にあるボタンに収められている。これさえ知っておけば、マニュアルを読まなくても、すぐにプレイを開始できるはずだ。プレイ開始時の敷居は、これ以上ないほど低いといってよい。
キャラクタのスキルシステムなどの複雑な設定はなく、戦闘を行うことで経験値を得て成長していく内容となっている。キャラクタレベルが5になると職業を選べるようになるが、その数も「戦士」「義賊」「魔術師」「仙人」の4種類と非常にシンプル。これは、はじめてネットワークRPGをプレイする人にはわかりやすく、うれしいことだ。序盤では直接攻撃が役立つので、ネットワークRPGに不慣れなプレイヤーは「戦士」を選ぶとよい。
ゲーム開始時は無料。レベル10からは課金が必要
実際に「風の王国」をプレイするまでの手順は、以下のような流れになる。
- プログラムをダウンロードする
- プログラムをインストール後にゲームを起動する
- 画面右にある「New」ボタンを押し、キャラクタを作成する
- 「Continue」ボタンを押し、ログインする
ログインすると、先ほど作成したキャラクタが「初心者の部屋」という場所に出現する。ここはチュートリアルを行うところで、基本的な操作方法を教えてくれる。全部で四つの部屋があるが、面倒くさがらずに読んでおくと、後々役立つはずだ。
その後は「超初心者の練習場」という広場に出る。ここにいるウサギやリスなどの小動物を相手に戦っていれば、職業に就くために必要なレベル5に到達できるだろう。戦闘の際に「ウサギの肉」や「どんぐり」を得られるが、これは序盤で頼りになる回復用アイテムなので、全部拾っておくとよい。
「風の王国」では、キャラクタレベルが10になるまで課金は一切行われない。職業に就いてからレベル10になるころには、どのようなゲームであるか十分に理解できているはずだ。