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ベクターソフトニュース - 1999.09.25
UNICORN UNICORN Ver.1.0.0
WindowsとMacintoshとの周辺機器共有を手軽に可能にするソフト
Windows 98/95、Macintosh シェアウェア
「UNICORN」の動作画面
■クライアントの設定画面。最初だけ使いたい周辺機器を選択すればよい

WindowsとMacintoshでプリンタやFAXモデムなどの周辺機器の共有を可能にするソフト。現在は、Windows用にサーバ、Macintosh用にクライアントが提供されている。

例えば、同じLAN上にWindows、Macintoshがそれぞれつながっていたとしても、それだけでは1台のプリンタを共有することはできない。Windows同士、またはMacintosh同士ならそれも簡単に実現できる話なのだが、異なるプラットフォームで、同じ周辺機器を共有するとなると、ネットワーク対応プリンタを用意するか、プリンタがネットワークに対応していない場合には、ネットワークサーバを別途用意し、その上で、それぞれクライアントの設定を行う。面倒な上、費用もかかりそうだ。

比較的手軽に実現できる方法としては、UNIXをインストールし、「Netatalk」や「Samba」といったソフトを使う、といったことが挙げられる。しかし、手軽とはいっても、UNIXのインストールやその他もろもろの設定がややこしく、初心者には敷居が高すぎる。もうひとつは「PC MAC LAN」などの市販パッケージを使う方法。これならファイルも共有でき、設定も比較的簡単だが、やはり個人で気軽に買えるという価格ではない。

「UNICORN」では、Windowsのポートに接続されたプリンタやFAXモデムを、Macintoshに仮想ポートとして認識させて、共有を行う。つまり、Windowsのポートにつながった周辺機器をあたかも自分のポートに直接つないでいるかのように利用してしまうのだ。したがって、利用するプリンタのドライバがネットワーク対応でなくても、また、シリアルポートのないiMacでも利用できるというわけだ。さらに、スキャナや、「WorkPad」などのPDA、デジカメの接続キットといった、シリアルポートを利用する周辺機器なら、この仮想ポートで同様に使うことができる。

設定は非常に簡単。サーバの設定では、インストールすると、ポートに接続されている周辺機器を自動認識するので、アクセス時のパスワードを決めて、共有を開始すればよいだけ。アクセスログも取れる。クライアント側も、接続可能なサーバの周辺機器一覧から機器を選ぶだけでよい。あとは、サーバマシンに電源が入っていれば、いつでもそこにつながる周辺機器が使えるようになる。さらに、Macintosh同士で共有できないEPSONのインクジェットプリンタも、独自のSCC Emulate(エスシーシーエミュレート)機能で共有が可能だ。

reviewer's EYE 「ずいぶんと、便利になったものだ」──「UNICORN」を試用してみての感想だ。大きくて場所をとるプリンタなどは1台あれば十分。UNIXを介すことなく、面倒な設定も一切不要で、これだけ簡単に周辺機器の共有ができれば便利だ。特にシリアルポートを持たないiMacなど、すべての周辺機器をUSB対応にしなくても、いまある周辺機器がそのまま使えるのは非常にうれしい。試用期間の30日を試すまでもなく、Windows/Macintosh混在ネットワークを組んでいるなら、また、これから組みたいと思ってい人には、間違いなく“買い”のソフトだろう。
(フェムス・安藤 しょうこ)


スクリーンショット》 設定後は再起動。次回からはそれだけでWindowsに接続された周辺機器が使える
スクリーンショット》 クライアント側での共有可能な接続機器の一覧
スクリーンショット》 クライアントでの共有機器設定では、ポートを選び、任意の共有名を付けておけばよい
スクリーンショット》 クライアントの環境設定。パスワードや起動方法を指定しておく


【作 者】 (有)エスコンピュータ
【作者のホームページ】 http://www.escom.co.jp/
【補 足】 シェアウェア代金は、サーバ/クライアントを含む料金。試用期間は30日間
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

今年弊社は「WIN MOUNTER」という、MacからWinの共有ハードディスクにアクセスするというソフトを開発しました。出荷して、次バージョンに対する要望で多かったのが「プリンタも共有したい」という声。Winでプリンタを共有する方法は定義されているので、じゃそれを開発しようかと考えていたんですが「それってプリンタだけやん。スキャナは? モデムは?」となってきて、どうせなら、独自方式で全部共有できちゃうようにしようかと考え出しました。

規格通りにプリンタだけ共有できるようにするか、独自方式で何でも共有できるようにするか悩んでいたときに、あるiMacユーザから「せっかくiMac買ったのに、年賀状作るのに使えない。だって前から持っているプリンタもスキャナもデジカメもつながらない。仕方ないから、今年の年賀状はPerformaでしなきゃ。どうにかならない?」と相談を受けまして、そっか、そういう風に悩んでいる人はいっぱいいるはずだと、それで「なんでも共有できる」って方向に決定しました。

■開発中に苦労した点

まぁ、これはきっと開発中だけではなく、これから先もずっとだと思うのですが、シリアルを利用するソフトって、独自でいろんなことをしているんですよね。時間、スピード、タイミングに依存していることなんてざらで、それをいかに解決(騙す?)かってのが、最大に苦労した点です。売りにしているEPSONプリンタドライバには何度も泣かされました。このソフトを騙すのは不可能じゃないかと何度か思ったのですが、なんとか動いてホッとしています。他のソフトだと「FAXstf」ですね。FAXのプロトコル自体がタイミングにかなり依存するので、それを調整するのに苦労しました。

やりだしたら、シリアルを使うソフトって案外多くて、探せばどんどん増えていくんです。PDA、デジカメ、携帯電話などなど、やはり限界があって全部は試すことができていませんので、そういう意味では今後も対応に苦労するのは覚悟しています。みなさん、レポートお願いしますね。

■今後のバージョンアップ予定

まず、はっきり決まっている予定は1999年9月中にMacintosh版サーバを出します。

ここから先は未定なのですが、Windowsのクライアントは開発中。それからWindows NTのサービスに対応したいです。現在はアプリケーションなので、NTだとログインしなくちゃいけないんですよね。これだとサーバとして使いにくいですから。モデムやTAの共有方法のひとつとして、ルータ機能を入れるつもりがあります。ほかにも、USB周辺機器を共有できるようにならないかとか、MacとWinでキーボードを共有できないだろうか、とかを考えています。特にキーボード共有は社内で個人的に需要があるんですよね。

皆様の要望はどんどん取り入れていきたいと思っていますので、予定は未定、要望によってきっとどんどん変化していくと思います。ぜひ会議室やメイルでご意見を聞かせてください。

今後とも「UNICORN」をよろしくお願いいたします。
((有)エスコンピュータ・担当 長谷部)
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