レイアウトの調整も簡略化され、例えば「サムネイル」の場合、何行×何列といった指定は必要なく、単に列数を指定するだけで、あとは自動で再レイアウトしてくれる。行列数の個別指定やサムネイル間の間隔調整といった設定はないものの、一般的なユーザにとってはまず十分な機能だし、その場ですぐにレイアウト修正をプレビューできるのは安心だ。

写真のプリントというと、「デジカメのExif情報も含めて出力しておきたい」という方も多いと思うが、残念ながら現バージョンで利用できる情報は限られている。「サムネイル」の場合、出力できるのはファイル名または撮影日時で、絞りやシャッター速度といった指定はできない。さらに「シングル」には、こうした文字情報を出力するオプションがないという点も要注意だ。

逆におもしろいのは「定形マルチ」で、「写真の一部をトリミングしたものを複数枚レイアウトして、ラベルシールなどに出力する」といった使い方が簡単にできる。証明写真のように、同じものが複数枚、必要な場合には役立つ機能だ。

ファミリー向けポストカード作成ソフトのような多彩さ、派手さはないものの、グラフィックソフトから単にプリントするだけでは物足りなくなってきた人の手軽なグレードアップ用として楽しめそうな一本だ。