「幕末志士の密書」はその名の通り、幕末志士をモチーフにしたメールソフト。坂本龍馬、土方歳三、沖田総司、西郷隆盛、高杉晋作、勝海舟といった幕末の著名な志士の背景イラストや、「日本の夜明けは近いぜよ」などのボイス、効果音などにより、居ながらにして幕末気分を満喫できる。メールソフト本体は、使いやすさや安全性の高さで定評のある「Shuriken 2010」がベース。他のメールソフトからのデータの引き継ぎや乗り換えも簡単に行える。

用意された背景イラストは、（1）坂本龍馬、（2）龍馬ゆかりの人物（岩崎弥太郎、中岡慎太郎、岡田以蔵）、（3）新撰組1、（4）新撰組2、（5）薩摩藩士（西郷隆盛、大久保利通、島津斉彬・久光）、（6）長州藩士（高杉晋作、木戸孝允）、（7）幕府の要人たち（勝海舟、井伊直弼、徳川慶喜）、（8）日本の夜明け（対談中の幕末の思想家たちなど）の8カテゴリー、各3種類ずつの計24種類。さらに、2010年5月から2011年1月までの計9回にわたり、毎月新たな背景デザインをダウンロードして、追加できるようになっている。

ソフトウェアの起動時、終了時、ごみ箱にメールを捨てたときなどには、歴史アイドルの美甘子と、俳優・イラストレータの唐橋充（公式サイト：TOKYO-VILLAGE）の二人による「日本の夜明けは近いぜよ」「いざ参る！」「大儀であった」「今宵はここまでにいたしとうございます」「斬り捨て御免！」「天誅！」などのボイスが再生され、臨場感を盛り上げてくれる。そのほかにも、メールの送受信時などに、船が波に揺られたアニメーションと効果音が再生されるといった演出が用意されている。

ソフトのベースとなっているのは「Shuriken 2010」。メールからのウイルス感染防止、メールフォルダやアドレス帳の暗号化、SSL通信やS/MIMEへの対応など、「Shuriken」の高度なセキュリティ技術が盛り込まれている。使うほどに精度が向上する「学習型迷惑メールフィルタ」も備えている。

非常に人気のある薩長の志士や新撰組のメンバーだけでなく、幕府の要人など、渋いところもきっちりと押さえられている。同梱されているイラストだけでなく、2011年1月まで毎月新たな背景画像をダウンロードできるのもうれしい。

すばらしいのは背景イラストだけではない。きめ細かな使いやすさや安全性・安定性などで定評のある「Shuriken 2010」をベースに作られているので、メールソフトとしての機能も充実している。残念ながら「幕末志士の密書」単体では、「Shuriken 2010」に搭載された機能のうち、「付箋」「フォルダウォッチ」「ToDoバンク」は使用できないようだが、「Shuriken 2010」と共存させて使用することも可能で、共存させた場合は「付箋」なども「幕末志士の密書」で使用できるようになる。

「Shuriken 2009」以前のバージョンがインストールされたパソコンに「幕末志士の密書」をインストールした場合は、「Shuriken」が削除されてしまうものの、「付箋」「フォルダウォッチ」「ToDoバンク」は「幕末志士の密書」で使用可能になる。新旧を問わず、「Shuriken」ユーザには特にお勧めしたい。

●セリフの一例

起動時：「日本の夜明けは近いぜよ」「いざ参る！」

終了時：「大儀であった」「今宵はここまでにいたしとうございます」

ごみ箱：「斬り捨て御免！」「天誅！」