「究極動画変換」は、パソコンで使用される動画ファイルを他の形式のファイルに変換するための動画変換ソフト。動画ファイルからの音声の抽出や音声ファイルの変換、動画ファイルからフレームを抽出しての静止画保存、複数の静止画を素材にしての動画変換なども可能。「動画変換」「動画変換プロ」などのXilisoft社製動画変換ソフトファミリーの最上位版にあたる。大きな特徴は対応する動画形式の豊富さ。各種コーデックのAVIのほか、MPEG-1/2、MPEG-4/MPEG-4 AVC（H.264）、DivX、MOV、RM、WMV、3GP、3GPP2など、パソコンや携帯機器、AV機器で使われる主要な形式に対応する。

変換元の指定は、ファイルアイコンをメイン画面にドラッグ＆ドロップするだけで行える。同時に複数のファイルを指定することも可能。複数ファイルを指定した場合は、連続して変換処理が行われる。操作性は動画変換ソフトとしてはスタンダードなもので、はじめてでもわかりやすい。

ビデオサイズや画質、ビットレートなどのパラメータは、出力機器の名称やファイルの種類で指定できるプロフィール（プロファイル）方式が採用されている。プリセットされているプロフィールは計120以上と、非常に多い。iPodやPSPといったメジャーな機器はもちろん、DELL AximやHP iPAQなどのWindows Mobile機、さらにはBlackberryもプロフィールから簡単に設定できる。

プロフィールには「HD Video」というカテゴリーも用意され、最大1920×1080のHDサイズの動画変換も可能。HD対応のコーデックはHD WMV、HD MPEGのほか、HD MPEG-4（H.264含む）にも対応する。MPEGでは、一般的なプログラムストリームのほか、トランスポートストリーム（TS）の出力も可能だ。

プロフィールは、ユーザが設定することも可能。解像度やビットレート、オーディオの品質、チャンネル数はもちろん、デインターレースの有無、Qスケール、I-フレームのみといった、専門的で詳細なパラメータなどまで自由に設定できるようになっている。

複数ファイルの連続変換の場合は、ファイルごとにプロフィールやパラメータを自由に変更することが可能。同一のソースファイルに対して複数のプロフィールを定義し、複数の形式で出力することもできる。

しかし、実際に使ってみるとわかるが、動画に関する知識がないと、動画変換ソフトはかなり手強い。どんなソフトでも、ソースとなる動画ファイルを読み込み、とにかく何らかの動画形式へと変換するだけなら、それほど難しいことではない。しかし、変換した結果のファイルが、目的とする機器で実際に再生できるかどうか、というところでたいていの人は壁にぶつかる。パソコンに比べるとCPUパワーも画面サイズも小さな携帯機器では、フレームサイズやビットレートなど、その機器向けにしっかり合わせたものでないと、「サポート外」として再生できないことが多いのだ。

もちろん、iPodやPSPのように広く使われている機種であれば、これでもあまり問題は出ないかもしれない。ほとんどのソフトがこれらの機種に対するパラメータなり、プロフィールなりを持っているからだ。しかし特定の携帯電話、ちょっとマイナーなプレイヤーなどになると話は違ってくる。どのパラメータをいじると再生できなくなるかを自分で試行錯誤しなければならない。

「究極動画変換」がすごいのは、出力プロフィールを120種類あまりも搭載していることだ。実際、日本国内ではあまり見かけないような機種でさえ、プロフィールとして登録されている。これだけのバリエーションがあれば、たいていの機種で「できあいのプロフィール」を使って変換できるだろう。そういう意味では、多くの環境で真に「簡単に」使える動画変換ソフトといえそうだ。

「究極動画変換」の特徴としては、

• まもなくリリースする次のバージョン（フリーアップデート）で、マルチコアプロセッサに対応する独自の変換エンジンで、変換速度が最大400%速くなります
• AVCHDファイルをはじめ、多くのハイビジョン動画ファイル（HD Video）変換をサポートします
• 動画変換する際の画面クリップ、ウォーターマークの追加、特殊効果を加えるなどの機能追加をしています
• 簡単に操作できる動画の編集機能（カット、スプリット、結合など）も加えました
• オンラインアップデート機能で、自動的に新しいバージョンを検出してアップデートできます
• 他のプログラムを使用するとき、本ソフトウェアをバックグラウンドで起動できるので、パソコンのフリーズの心配はありません

開発する上での課題
課題は、

• なるべく多くの音声・動画ファイルをサポートすること
• 最新の音声・動画ファイル形式にいち早く対応すること