「ESET NOD32 Antivirus」は、検出精度の高さと軽快な動作で定評のある、スロバキア・ESET社開発のウイルス/スパイウェア対策ソフト。新バージョン「3.0」では、ウイルス検出エンジンが上位パッケージ「ESET Smart Security」と同じものに更新されたほか、インタフェースも一新された。

大きな特徴は高い検出精度。「シグネチャ」「アドバンスドヒューリスティック」「アドウェア/スパイウェア/リスクウェア」など、6種類の検査方法からなる独自のThreatSenseテクノロジーにより、ウイルス定義ファイルにない未知のウイルスでも高い精度で検出できる。ウイルスやスパイウェアの検出は、

• システムを常時監視する「リアルタイムファイルシステム保護」
• すでにコンピュータに悪意あるプログラムが侵入していないかを調べる「コンピュータの検査」

「コンピュータの検査」は、手動実行のほか、一定の間隔やイベントごとに自動実行されるスケジューリングで行うことが可能。システム全体を検査対象にできるほか、指定のドライブ/フォルダのみを対象にすることもできる。ワイルドカードを使って除外フォルダ/ファイルを指定することも可能だ。

ウイルス対策ソフトで気になるのは、やはり「スキャン時の負荷がどのくらいになるか」ということではないだろうか。スキャンに時間がかかるのは仕方がないというか、諦めもつくのだが、その間、表の作業がやりにくくなるのは困る。それが嫌で「常時監視はしていても、検査はあまりしない」という人も、少なくないのではないか。

「ESET NOD32 Antivirus」は、動作の軽快さが大きな特徴で、スキャンもバックグラウンドで行われる。試用した印象は「まったく表に影響が出ないというわけではないが、ほとんど気にならない程度」だった（これは環境によるので、すべてのパソコンでとは言い切れないが）。やはり、こうした基本性能の高さこそが、パソコンを守る（その気にさせ、実際に検査させる）ためには、最も大事なことなのだと、あらためて感じた。