天然お気楽侍「ミチル」と仲間たちが巻き起こすコメディタッチの時代劇風RPG。「ミチル見参!〜カラクリ大騒動〜」は、作者・あさソンさんによる「ミチル見参!」シリーズの最新作。前作「ミチル見参!〜旅は道連れでゴザルよ〜」でも活躍した天然ボケ侍「ミチル」に同行するのは、武者修行中の少年「茶ノ介」や無口で侍らしい侍「長十郎」、毒舌の女忍者「雀」、頭の悪い自称ライバルなどの個性あふれる魅力的なメンバー。
ミチルは旅の途中、偶然カラクリ武術大会を観戦する。しかし、大会で優勝した「カラクリ四天王」が突然暴走。4体のカラクリは、人間よりもカラクリの方が能力が上なのだから「カラクリが人間を支配する日は近い」と言い残して消えてしまう。ミチルはその場にいた殿様から「カラクリから城を守る」という依頼を請け、安請け合いするのだが……。
ストーリーやキャラクタも秀逸だが、「ミチル見参!〜カラクリ大騒動〜」の魅力に挙げられるのが戦闘のおもしろさ。画面左上のタイムゲージが満タンになると味方ターンとなり、サブキャラクタの行動を選ぶコマンドが表示される。石などを投げて味方を助ける「援護」や、体力回復をはじめとした「道具」コマンドなどを選択できる。
サブキャラクタの行動を決めるとタイムゲージが減りはじめ、同時にメインキャラクタを操作できるようになる。メインキャラクタを操作できるタイムリミットは、ゲージがゼロになるまでの数秒だけ。基本的な操作は、カーソルキーで敵に近づき、【C】(【Enter】(決定))キーで攻撃するというもの。【→】キーと【C】キーを同時押しすることで「強攻撃」を行ったり、通常攻撃をタイミングよく3連続で行うことで「ぶっとばし攻撃」を行ったりすることも可能だ。
さらに、キャラクタごとに設定された特定のキーを押すことで、一定の「気力」を消費して必殺技を発動させることもできる。サブキャラクタではコマンド式の戦闘を、またメインキャラクタではアクション型の戦闘を楽しめるようになっている。
そのほか、サブキャラクタで道具を選んだあと、メインキャラクタのターンでサブキャラクタに近づくとメインキャラクタがアイテムを利用できたり、メインとサブのキャラクタを入れ替えることができたりなど、戦略性の高さも魅力だ。
世界地図のようなマップパートと探索パートに分かれたアドベンチャーパートも秀逸。探索パートでは、町で住民に聞き込みを行ったりすることが可能で、戦闘と同じくメイン/サブの組み合わせでで行動する。探索に行き詰まった場合は、サブキャラクタに話しかけることで、現在やるべきことのヒントをくれたりする。
4人のプレイヤーキャラには「個性」が設定されている。例えばミチルは、戦闘後に少しだけ体力が、また長十郎は戦闘後に少しだけ気力が回復する。茶ノ介は敵のアイテム出現率が高くなり、雀ならばダンジョン内での移動中に敵から見つかりにくくなる。