次世代ハイビジョンメディア「Blu-ray」と「HD DVD」の再生に対応したソフトウェアプレイヤー。ソフト名が示す通り、Windows Vistaにも対応した。「PowerDVD 7 Vista ハイビジョンシアター」は、DVDなどの動画メディアを高画質で再生できる「PowerDVD」シリーズの新バージョン。Blu-ray/HD DVDを単一のプログラムで再生できる「ハイブリッド再生エンジン」を搭載し、1本で両次世代ハイビジョンメディアに対応する。すでに登場している他製品では、Blu-ray/HD DVDそれぞれに専用の再生ソフトが必要な上、両方を1台のパソコンにインストールできない。「PowerDVD 7 Vista ハイビジョンシアター」では、メディアがBlu-rayでもHD DVDでもプログラムを再起動することなく再生できる(パソコンにBlu-ray/HD DVD双方のドライブが取り付けられている場合でも、プログラムの再起動なしで動作する)。CPRMディスクも再生できる。
Blu-rayには、ソフトが販売されている地域によってDVDと同様のリージョンコードがある。「PowerDVD 7 Vista ハイビジョンシアター」では、再生時のリージョンを選択することが可能で、最大5回まで変更できる。HD DVDではリージョン設定はないが、ひとつメディアにHD DVDと通常のDVDの両方の記録層が存在する「ハイブリッドHD DVD」の場合、HD層とDVD層とのどちらを標準で再生するかを設定することが可能だ。
Blu-ray/HD DVDいずれの場合も再生時の解像度は1,920×1,080ドットのフルHDに対応。精細な画質の映像を楽しめる。グラフィックチップに動画再生支援機能(ATI Avivo/NVIDIA PureVideo)が搭載されている場合は、それを利用して再生処理をスムーズにすることも可能だ。インタラクティブ機能などもサポートする。
音声では、HDオーディオに対応するほか、DVD標準のドルビーサラウンドやDTSサウンドにも対応する。ステレオスピーカーシステムで多チャンネルサラウンドをシミュレーションできるバーチャルスピーカー機能もある。
Blu-ray/HD DVDだけでなく、従来DVDの再生機能も充実している。16:9コンテンツはハイビジョンだけでなく、従来解像度でも楽しめる。デジタル放送番組を録画した著作権保護機能付きのCPRMコンテンツも再生できる。インターレース画像は「スマートデインターレーシング」により、高画質を保ったままでプログレッシブ化できる。
プレイヤー本体とは別に、Blu-ray/HD DVDが再生可能かどうかを検証するテストプログラム(CyberLink BD/HD Advisor)のベータ版が付属する。Blu-ray/HD DVDの再生にはさまざまな条件があり、条件に適合しているかを判定できる。Blu-ray/HD DVDを液晶などのデジタルパネルで再生する場合、「ディスプレイ側/グラフィックカード側それぞれに著作権保護機能のDVI/HDCPかHDMIが搭載されているか」「ドライバがCOPPに対応しているか」「利用するCPUやドライバのバージョンなどが問題ないか」などを簡単に調べられる。