MANDARAで使用される地図データは、単なる図形ではない。地図上の境界線で区切られたそれぞれの領域（例えば、市町村、区、県など）が個別のオブジェクトとして認識されており、名前が付けられている。このため、それぞれの領域へのデータ登録が非常に簡単に行える。領域を一つひとつ指定してデータを入力する必要がなく、表計算ソフトなどでデータを作成し、一括登録が行える。また、地図データに距離概念があることを利用して、県や市町村の面積、周囲長などを求めることも可能だ。

データは、例えば標高や人口などを塗り分けや記号で区分したり、季節ごとの気温や降水量の変化を棒グラフや折れ線グラフで表したりと、多彩な方法で地図上に表示できる。レイヤ機能もあるので、異なる種類のデータを重ね合わせて表示することも可能だ。

なによりも、肝心の地図データを自分の手で作成できるのがうれしい。これによって、興味のある地域がどこであろうと、また分析する区画単位がどのような場合でも関係なく使用できる。つまり「地図データが用意されていなくて使えない」という悔しい思いをすることがない。必要に応じて、いくらでも地図データの精度を高めることができるのも助かる。

CSVの読み込みができるため、表計算ソフトを使って簡単にデータの入力、整理ができ、他のソフトとのデータの連携が容易な点も便利だ。季節変動などのともなう二次元的なデータも楽に扱える。ひとつのデータファイルをもとに、簡単な操作で描画するデータや条件を切り替えて多角的な分析をすることも可能だ。

画像の表現力も豊かだ。また、すべてのデータがベクトルデータのため、サイズなどをいくらでも自由に変更できる点が使いやすい。

MANDARAの特徴は地図データを自分で簡単に作れるということで、この点に関しては他のソフトには負けないと自負しています。また、数値地図のデータが利用できたり、作成済みの全国の市区町村別のデータが使用できるということもあり、好評をいただいています。

このソフトはさまざまな立場の方に利用していただいていますが、特に大学生や大学院生の方の利用が多く、卒業論文や修士論文の際に活用されているようです。また、中学・高校の先生、企業・行政関係の方などにも利用していただいており、地図にデータを表示したいという方には便利で簡単なソフトかと思います。

今後も操作性を失わないように、新しい機能を付け加えていく予定です。