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ベクターソフトニュース - 2000.02.19
HyHoldFolder HyHoldFolder Ver.1.6
履歴保存機能を搭載した、簡単操作のフォルダコピーソフト
Macintosh PPC メールウェア
「HyHoldFolder」の動作画面
■メイン画面。ウィンドウ内には、コピーセットの一覧が表示される

簡単な設定でフォルダのバックアップ、シンクロナイズを行えるコピーソフト。コピー方法として「置換(削除型)」「置換(追加型)」「同期(双方向)」の3種類が用意されており、いずれも更新のあったファイルやフォルダのみを対象とするため、処理が速い。また、履歴保存機能によって(本来削除されるべき)旧ファイルを保存しておけるため、誤操作があった場合でもリカバーすることが可能だ。

2種類の置換は、いずれもをコピー先フォルダの内容をコピー元の内容で置き換えるという基本処理は同様だが、
  • 削除型──コピー先に存在し、コピー元に存在しないファイル/フォルダがあった場合、これらをコピー先から削除する
  • 追加型──コピー先に存在し、コピー元に存在しないファイル/フォルダがあっても、これらはコピー先にそのまま置かれる
という点が異なる。同期は、
  • フォルダA、フォルダBどちらか一方にのみ存在するファイル/フォルダがあった場合、これらを相互にコピーする
という処理が基本となる。さらに、置換では両方に同名のファイル/フォルダが存在した場合、コピー元の更新日が古くてもコピー元で置き換えてしまうのに対し、同期では(基本的に)更新日の新しいものが古いものと置き換えられる。なお、いずれの方法でも、コピー先とコピー元のファイル/フォルダの更新日が同一の場合はコピーは行わないため、単にファイルコピーを行うよりも処理時間は短くてすむ。

コピーを行うには、コピー元・コピー先フォルダをドラッグ&ドロップなどで選択して「コピーセット」を作成、さらにオプションを設定してコピーを実行すればよい。コピーセットの作成、オプションの設定ともにわかりやすく、はじめてでも直観的に操作できるのが最大の特徴だ。オプション設定を含めたコピーセットは保存しておけるので、作業パターンに合わせて複数作成しておけばいつでも簡単に指定のコピーが行える。

オプション設定では、レベル設定や作成日・更新日などの属性のコピーを行うか否かや、作業レポートの作成方法の指定などが行えるほか、コピー先フォルダの削除・置換対象履歴を保存するか否かを指定できる。万が一、誤操作で必要なファイルを削除・置換対象として処理してしまった場合でも、履歴から復旧することも可能で、安心感は増す。履歴は保存期間を指定でき、一定期間経過したものは削除(またはゴミ箱へ移動)される。

そのほか、特定の属性を持つファイル/フォルダをコピー対象から外す例外設定、コピーセットのファイルオープン時とシステム終了時に自動でコピーを実行する自動コピー設定など、便利な機能を搭載する。

reviewer's EYE バックアップやリストアをはじめ、重要なファイルの操作では誤操作をいかに防ぐかが重要になってくる。その点HyHoldFolderは、履歴を保存することができるため、ファイルの同期時にバックアップ先を誤ったり、壊れてしまったデータなどでオリジナルのデータを置き換えてしまったときなどでも、すみやかに元のデータを復旧させることができる点がありがたい。

また、自働コピー設定オプションを併用すれば、指定した曜日のシステム終了時や、コピーセットファイルオープン時に、バックアップやシンクロナイズを行うことも可能だ。なお、システム終了時に動作を行わせるには「システム終了項目」へコピーセットファイルを置いておく必要がある。

なお、HyHoldFolderはボリューム(ハードディスクなど)の第1階層にある不可視ファイルのコピーは行わない。バックアップ用途で、コピー先やコピー元のファイルやフォルダにボリュームを指定したときは注意してほしい。これは、デスクトップファイルや「AppleShare PDS」や「VM Strage」をはじめとするMac OSが使用する重要なファイルの誤消去を防ぐための仕様だ。

データのバックアップといった基本的な使い方はもとより、デスクトップマシンとモバイルマシンのデータのシンクロなど、ネットワーク作業をしている共有データのバックアップ/シンクロツールが必要な場面は意外に多い。また、OSの再インストール時など、多数の初期設定ファイルやフォント、機能拡張などを「旧システムフォルダ」から新しいOSのそれぞれのフォルダへ移動させるたびに、「ここにあるいくつかの項目が移動中の項目と同じです。移動中の項目と入れ替えますか?」というダイアログを見ているユーザにも、HyHoldFolderはお勧めだ。普段はOS標準のコピー機能で事足りることが多くても、先に挙げたような煩雑な場面や、ネットワーク環境下でのデータ共有などのシーンでは非常に役立つユーティリティだといえる。メールウェアとして公開された作者に敬意を表したい。
(宮原 公文)


スクリーンショット》 コピーセットの追加(1)。追加はドラッグ&ドロップで行える。
スクリーンショット》 コピーセットの追加(2)。処理後のファイル状態がビジュアルに説明され、わかりやすい
スクリーンショット》 オプション設定画面。「旧ファイルを保存する」をチェックしておくことで、コピー先の削除対象ファイルを(一時的に)保存しておける
スクリーンショット》 自動コピー設定。Mac終了時などにコピーやシンクロ処理を行わせることが可能だ


【作 者】 山崎 宏 さん
【作者のホームページ】 http://www.page.sannet.ne.jp/y-hirosi/index.html
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

ホームページやソフトウェア作成をしていると、以前に保存した状態のファイルがほしくなることがしばしばありますが、上書きタイプのバックアップでは過去のファイルを取り出せません。そこで、過去のファイルを残せるバックアップソフトを探したのですが、気に入ったものがなかったので自分で作ってみました。

■開発中に苦労した点

処理速度と安全性、使いやすさと多機能化のそれぞれのバランスをとるのに今でも苦労しています。

■ユーザにお勧めする使い方

自分で作成したファイルは分散させずになるべく少数のフォルダにまとめて一気にバックアップすることをお勧めします。

■今後のバージョンアップ予定

より強力に、より使いやすくなるよう次のバージョンを開発中です。ご期待ください。
(山崎 宏)
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