伝統ある日本語変換システム「ATOK」。この「日本語グラフィティ対応版」はこれまでのPalm用ATOKの集大成ともいえる充実した内容だ。ひとつひとつの機能が非常に優れており、この多機能ぶりから考えれば、とても割安感があるだろう。
大きな特徴は、シルクスクリーンエリアにグラフィティ文字ではなく、直接その文字を入力して表示することができるという点。表示はひらがな/英字/数字・記号モードなどがあり、特に「日本語グラフィティ」と呼ばれるひらがなモードの便利さが群を抜いている。直接ひらがなを書いて、まるでメモをとっていくように文章が入力できる。「な」などの認識しづらい文字も、そのまま書くだけでよい。
シルクスクリーンエリアを交互に一文字ずつ入力していくと、テンポよく次々に認識されて表示される。入力した内容を全部カタカナにしたい場合も「あ/ア」ボタンをタップすると全部カタカナに変換できる。英字/数字・記号モードでも同じように操作するだけの手軽さだ。
もう一つの機能「手書き入力」は、漢字を含めた文字全般をそのまま入力できるというもの。正確な読み仮名のわからない漢字もそのまま入力できるので便利だ。上記のひらがな入力ともに、かなりの確率で認識して入力できるが、もし違う候補が表示されても、変更したい文字をしばらくタップするだけで、それに類似した文字が新たな候補として表示される。書き順は正確でなくてもかまわない。
認識率を高めるために「筆跡学習機能」も備わっており、使い込むほどに自分のクセを覚えてくれる。
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