イー・アクセスでは、複数のプロバイダの中から一つを選んで契約できるのが特徴だ。フレッツ・ADSLも複数のプロバイダから選択して利用できるが、両者の違いは、フレッツ・ADSLが(個別契約のために)一つの回線で複数のプロバイダを切り替えながら使用できるのに対して、イー・アクセスの回線は最初に契約したプロバイダだけで利用することができる(契約後に「プロバイダを変更したい」という希望が出てきた場合は、新たに契約をし直すことになる)。利用者は、プロバイダとの契約時に「イー・アクセスコース」などの名称で契約することになっている。
現時点では、サービス提供エリアとして、東日本エリアは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、西日本エリアは愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の1都2府5県をカバー、個人ユーザが選択できるプロバイダは16社がある(ただし、地域によっては選択できないプロバイダもある)。
すでに契約しているプロバイダがイー・アクセスからADSL回線の提供を受けており、そこに不満がない場合には悩む必要もないだろう。しかし、そうでない場合には、各プロバイダをしっかりと比較した方がよい。というのは、同じ地域でサポートしているからといって、どのプロバイダも料金が一律というわけではないからだ。むしろ、メールアカウントの数、ホームページ用として提供されるディスク容量、そして料金など、一つとして同じプロバイダはない、と思った方がよい。また、サポートの良し悪し、申し込みから開通までの早さ、さらに(スペック上での接続速度ではなく)実際に使った上での実効速度など、「見えない部分」での違いもあると考えておいた方がよい。
どのプロバイダを選んだ場合でも、アクセスのためのADSL回線はイー・アクセスが担当するので、基本的には品質は同一だ。モデムやルータといった、ADSLに接続するための機器は、ほとんどのプロバイダで、イー・アクセスが指定した機種を利用することになっている。