「ボタン工房」は、Webページなどで使われるボタン画像を作るためのソフト。豊富に用意されたスタイルや処理方法などを組み合わせ、さまざまなデザインのボタンを手軽に作ることができる。マウスオーバー/クリックなどの操作で色や形状が変化するロールオーバーボタンの、複数の画像をまとめて作成することも可能。ファイル出力前にテストを行って、ボタンの動作状態を確認することもできる。

使い方は簡単。

1. ボタンの基調となる「スタイル」を選ぶ
2. サイズや形状、色合いなどを調整する
3. （必要であれば）ボタン上に載せる文字や画像を設定する

大きな特徴は、ユーザの操作に対応して状態（色や形状）が変化する「ロールオーバーボタン」を、まとめて作成できること。「通常」「onカーソル（マウスオーバー状態）」「押された（クリック状態）」「無効（選択できない状態）」「フォーカス」の五つの状態ごとにボタンの色調や陰影の具合に変化をつけたボタンを作ることが可能。ロールオーバーボタンの作例（テンプレート）も用意され、アレンジするだけで手軽に作成できるようになっている。動作テスト機能もあり、クリック/マウスオーバー操作によるボタンの変化を視覚的に確認することが可能だ。

デザインを微調整するための項目も数多く用意されている。各項目のパラメータ（数値）を設定するたびに、プレビュー画像にリアルタイムに反映されるようになっており、画面で確認しながら、イメージに合った画像になるまで細かな調整を行える。

サイズ・形状では、ボタンの縦/横幅、縁や陰の幅などを個別に設定できるほか、角丸処理（四隅または上下/左/右の二隅、R径も指定可能）を指定することも可能。ボタンの色は、本体、陰影部、周辺部のそれぞれを個別に指定できる。部分的に光を当てる「ハイライト」効果を適用することも可能だ。

ボタン上にテキストを載せる機能では、フォントやサイズ、色、斜体/太字を指定できるのに加え、文字にボカシ影やガラス影、鏡面反射、縁取りといったエフェクトを設定することもできる。ボタン上に模様やイラスト、写真などの画像を取り込むことも可能だ。

数が多くて、どれを選べばよいか迷ってしまうかもしれないが、最初はサンプルボタンを読み込んで、スタイルを切り替えていけば、ボタンの質感や色が変化する具合などを確認できるはず。スタイルは大まかな分類と考えて、作成するときには最も自分のイメージに近いものを選び、サイズや形を決めて、少しずつ追い込んでいけばよい。

作者のホームページでは、ボタン表示をWebページ上で構築するためのCSS/HTMLコーディング例も紹介されている。

開発中に苦労した点
とにかく半透明の処理に苦労しました。半透明を使うためにGDI+というWindowsのグラフィックコンポーネントを使っているのですが、Windows XP以降に登場したこのGDI+は、日本語の情報がほとんどありません（たぶん、いまでも）。なので、マイクロソフトの英語サイトやら、実際に動かしながら動作を確認し、苦労して作りました。

ユーザにお勧めする使い方
特徴として、Webサイト用のロールオーバーボタン（マウスが上に載ると色が変わるボタン）を簡単に作れるということができます。HTMLとCSSだけでサイトに導入できるので、比較的簡単に応用できると思います。詳しい方法は私のホームページに掲載中ですので、ご覧ください。

あとはボタンだけといわず、タイトル背景やサイトの背景も水平線も作れますし、カラーコードを調べたいという目的だけでも使えます。ウィンドウプログラミングで使えるボタンも作れるのですが──自分では使っていますが──需要は不明です（笑）。使ったフリーソフトを見たことがないので、どうなんでしょう？

今後のバージョンアップ予定
非常にアバウトなのですが、自分がほしいと思ったボタンのスタイルがなかったときと、掲示板等でリクエストされた機能を追加しています。つい最近はリクエストで、HTMLなどでよく使われるカラーコードの形式（#00FF00）での色指定に対応しました。追加してみたら、自分でも便利なので使っています（笑）。

今後ともリクエストしていただければ、機能追加していきたいと思いますので、よろしくお願いします。ただし、お時間をいただきたく存じます。はい。あとは、操作画面がごちゃごちゃしてきていますので、タブ切り替えを導入しようかどうか悩んでいます。