邪神が作りし不思議な塔――脱出する術はただひたすら登るのみ

「The Tower of OBeLiSK」は、邪神が作った“不思議な塔”を舞台にしたダンジョンRPG。出入り口のないその塔の中を知る者は、誰もいなかった。ゲームの主人公は、魔物を倒すために旅する青年「ロレンス（変更可能）」。次々と魔物を倒すロレンスの様子を見ていた邪神は、彼を塔に閉じ込めてしまう。塔の中でいたずらに時を過ごしていたロレンスだったが、ある日、どこまで続いているのかもわからないこの不思議な塔から脱出することを決意する。しかしロレンスの前に、大量のモンスターと複雑な仕掛けが立ちはだかる。はたしてロレンスは、無事に塔から脱出できるのだろうか……。

ゲームの冒頭では、「イージー」か「ノーマル」かの難易度選択ができ、地下1階「初心者の階」ではチュートリアルを受けられる。「初心者の階」で基本的なことを学んだのち、1階から塔を攻略してゆくことになる。

クリアのカギはまさに「鍵」。パズルを解くようにステージを攻略せよ

RPGと銘打たれているが、パズル的な要素も多い。各フロアのマップ上にはさまざまな種類の扉があり、扉を開けるには「鍵」が必要となる。鍵は、茶色の扉を開ける「銅の鍵」、青い扉を開ける「青の鍵」、鉄格子を開く「銀の鍵」、すべての扉が開く「金の鍵」の4種類で、いずれも一度使うと消えてなくなってしまう。プレイヤーは、マップ上に落ちているこれらの鍵を上手に使いながら、上の階に通じる階段への道を切り開いてゆく。一度上の階に上がると、二度と下の階に戻ることはできない。

魔物との戦闘はシンボルエンカウント方式。敵に近づくと、向こうから襲いかかってくる。攻撃方法は物理攻撃とスキル攻撃の2種類。「経験値」という概念はなく、戦闘でモンスターを倒した際に手に入るのはお金のみだ。基本的にマップ上に落ちているアイテムを取ることで、キャラクタのステータスを上げてゆく。

セーブポイントが少ないことも特徴のひとつだ。クイックセーブができる回数は2回と決まっており、よく考えずにセーブしてしまうと、手強いモンスターに行く手を阻まれて、そこで詰んでしまう。1ステージ自体にかかる時間はそれほど長くはなく、「イージー」モードで最短ルートを選べば、1時間ほどでクリアできる。ただし、筆者はなかなか手に入らない鍵と手強い魔物とに苦労させられた。

スタンダードなRPGに食傷気味な人や謎解きが好きな人にお勧めしたい、手応えのある良質なRPGだ。

ルールやフロア構造を覚えて、最適な攻略法を見つけてください。難易度は高めですが、取るべき行動パターンの法則を覚えると、驚くくらい簡単に進めるようになるはずです。

ゲームとしては完結しているので、特に不具合がない限り、今後のバージョンアップ予定はありません。

次回作で同じタイプの作品は作らないとは思いますが、今作の経験と反省を糧に、より楽しめる作品を作りたいと考えています。