「かえるにおくる」は、“誰にでも簡単に使えることをモットーにした”ファイル名変更ソフト。エクスプローラの「送る」メニューから使うことが想定されているが、デスクトップショートカットなどから起動して利用することも、もちろん可能。メイン画面でのリネーム対象ファイルの追加は、ドラッグ＆ドロップなどで簡単に行える。リネーム処理中に同名ファイルが存在した場合は、ダイアログで処理内容を決定できる。

特徴のひとつが「ファイルの内容をプレビューで確認しながらリネームを行える」こと。リストのダブルクリックまたはコンテキスト（右クリック）メニューでプレビュー画面を呼び出せる。プレビューできるのはテキスト、画像、HTML、MP3/MIDIなどのマルチメディアデータに加え、バイナリデータ。ユーザは内容を確認した上で、新しいファイル名を指定できる。プレビュー画面での前後のファイルへの移動や画像の回転・反転、グレースケール/セピア表示も可能だ。

定型的なリネーム処理としては、個別に指定した文字列に変更できるほか、「名前に日付をふる」「名前に連番をふる」「ランダムに名前変更」の各操作を行うことが可能。さらに、これらを組み合わせた、

• 連番＋指定文字列
• 指定文字列＋連番
• 連番＋ファイル名
• ファイル名＋指定文字列
• 指定文字列＋ファイル名
• 指定文字列＋連番＋ファイル名

ファイル名の一括置換では、（通常の置換に加えて）正規表現を使用した置換も可能。置換の範囲は「ファイル名のみ」「ファイル名＋拡張子」「拡張子のみ」で指定できる。

リネーム時の規則をあらかじめ設定しておけるのも特徴のひとつ。「ランダムに名前変更」する際にファイル名に使う文字数や文字種、連番の桁数、開始数、ヘッダ/フッタ、日付の形式とヘッダ/フッダなどを設定しておくことが可能だ。

例えば一般的な文字列置換では、文字列を別ダイアログで指定させるが、慣れない人にはこの対話式に近いやり方はわかりやすいだろう。一方、代表的なパターンはメニューバーから直接指定できるのも便利だ。さらに、リネーム対象ファイルのバックアップや、操作ごとに説明ダイアログが表示されるなど、事故の防止にも配慮されている（説明ダイアログは非表示にすることも可能）。

ただ、連番付加の際にヘッダ（プレフィックス）、フッタ（サフィックス）が変換規則設定画面での設定で即実行されるのは、不都合な場面があるかもしれないという気はした。使う際にはちょっと注意した方がよいかもしれない。

デジカメで撮った画像やネットから拾ってきた素材などは、訳のわからない名前であることが多いので、ファイルの内容を見ながら手軽に名前を変更したり、名前を一括変換したりできたらいいなぁと思って作りました。

開発中に苦労した点
誰にでも使ってもらえるようにと、操作が難しくならないようにいろいろと工夫しました。機能を実行する前にヘルプを表示する機能や、ファイル名を実際に変更せず、納得のいくまで操作したのち、最後に変更するなど、いろいろとアイデアを出しました。

ユーザにお勧めする使い方
デジカメ画像の整理やファイルの連番付けなど、手軽に使ってもらえたらうれしいです。

今後のバージョンアップ予定
ファイル名変更の機能は充実しているので、今後はデジカメ画像の機能を充実させたいです。例えば、デジカメのExifタグの表示編集機能を付けたいです。また、すでにテキストファイルなどの全文検索の機能があり、意外と重宝しているのですが、もっと手軽に利用できるように、テキスト比較の機能も改良したいです。