「Ghost Deleter」は、選択したフォルダ内に同一内容のファイルがないかを検索し、必要に応じて削除できるソフト。MD5（Message Digest 5）ハッシュを用いてファイルヘッダを比較し、一致したファイルのみ、全バイトを照合することで検索の高速化を図っている。ファイル内容（バイナリデータ）が同一のファイルを検索するため、ファイル名やタイムスタンプなどが異なっていても検出することが可能だ。

重複ファイルの検索方法は「シンプルモード」「比較モード」の2種類から選択できる。「シンプルモード」では、単一フォルダ内のファイルの重複を検索できる。異なる二つのフォルダ内のファイルの重複を検索するときは「比較モード」を利用する。モードの切り替えはボタンクリックで簡単に行える。

検索を実行するには、メイン画面に対象のフォルダ/ファイルをドラッグ＆ドロップすればよい。見つかった重複ファイルがリストに一覧表示される。一覧表示されたファイルに対しては「通常削除」「電子シュレッダー（復元不可能削除）」「ゴミ箱へ送る」から選択して、処理を実行することが可能。検索結果一覧では「基準となるファイルの名称」「一致したファイルの名称」という項目に、重複したファイルの名前が表示されるが、「一致したファイルの名称」のファイルが削除対象となる。

さらに、指定フォルダにファイルを集約させたり、重複チェックを行うファイルの拡張子を指定したりすることも可能。拡張子は複数を同時に指定することも可能だ。

インターネットを利用してファイルをダウンロードしたり、デジタルカメラで撮影した画像ファイルを保存したりなど、知らず知らずのうちにファイルはたまる。同一内容のファイルを重複して保存していても無駄なので、「Ghost Deleter」を用いて一方を削除するとよい。誰にでもお勧めできるソフトだ。

既存の重複ファイルの削除ツールを使うことも考えましたが、余計な設定が不要で、すぐ、簡単に使えるものがほしかったので、探すより作る方が早いと考え、このソフトを制作しました。

開発中に苦労した点
重複ファイルを探して消すのは簡単だったんですが、フォルダの階層が深い場合、消したあとに残った方のファイルが行方不明になることがありました。整頓するつもりが、かえって探す手間がかかるといった事態が起こったので、その対策にかなり苦労しています。現在は、階層の浅いファイルを優先的に残すこと、比較モードを設けて比較元となるファイルは消えないように保護すること、検索時に指定フォルダにファイルをかき集めるといった設定を追加しています。

ユーザにお勧めする使い方
基本は画像向きです。動画などあまり重いファイルは時間がかかることがあります。データバックアップ前や、ファイル整理の前にチェックをかけるのがお勧めです。

ファイルが多い場合は、拡張子を指定してファイル種別ごとにチェックした方がストレスが少なくてすみます。また、拡張子指定とフォルダ集中を併用することにより、特定フォルダに特定の種類のファイルのみ集めることも可能です（ファイルは勝手にリネームされます）。

今後のバージョンアップ予定
検索したファイルのハッシュ値のデータを保存しておいて、2回目からはファイルを読み込まないなどして、さらに速度の向上を目指しています。