年賀状をはじめ、暑中見舞いや往復はがきなど、文字通りはがきのデザインと印刷に的を絞ったはがき作成ソフト。「はがき作家 Professional」は、宛名印刷&住所管理と裏面作成&印刷の二つのプログラムからなるはがき印刷ソフト。はがきのプレビューイメージを見ながら、宛先の編集や文面のレイアウトを行うことができる。専用のインターネットサービスを通じて、両面の印刷から発送までを行うことも可能。新バージョン「5」では、毛筆フォントの第一人者・有澤祥南氏による「ADL 祥南行書」が搭載されたほか、毛筆フォントを含めた10書体の実用的なフォントが追加された。
宛名印刷を行う「はがき作家 あてな」には、左右二分割型のメイン画面の左側ペインに一覧表形式の住所録が用意されている。一覧表に直接入力して編集を行えるほか、カード型の画面に切り替えて利用することもできる。一覧表形式の場合は名前、ふりがな、自宅住所、勤務先住所などを直接入力できる。敬称や印刷する住所(自宅または勤務先)の指定はドロップダウンリストから行える。印刷状態(印刷する/印刷済み)などの指定や差出人の選択なども一覧表上で行うことが可能で、いちいち編集画面を呼び出す必要がない。
住所録一覧には「あかさたな」順のタブがあり、入力したデータはふりがなをもとに自動で整理される。さらに「友人」「会社」「親戚」などのグループを設定しておけば、グループ別のタブ表示に切り替えることも可能。絞り込み機能でデータを抽出することもできる。去年年賀状や喪中の案内をもらった人や印刷する人、印刷済みの人などの条件があらかじめ設定されている。
用紙は、年賀はがき、喪中はがき、普通はがき、暑中見舞いはがき、絵葉書、私製はがき、往復はがき(往信)、往復はがき(返信)から選択することが可能。縦書き、横書きおよび用紙の横置きを指定できる。差出人の表示/非表示を選ぶことも可能だ。はがき以外にも封筒の印刷が可能で、長形、角形、洋形合わせて24種類のレイアウトが登録されている。
裏面を作成する「はがき作家 うら」では、メイン画面の左側がプレビュー、右側にははがき上に配置するオブジェクトのリストや各オブジェクトのプロパティ設定が表示され、ダイアログボックスなどを開かなくともその場で設定を行えるようになっている。
テンプレートは、干支のイラスト入りや一般的な年賀状、喪中のあいさつなどが用意されている。テンプレート一覧から選択するとプレビュー画面に反映されると同時に、画面右上にはテンプレートを構成しているテキストや画像のリストが表示される。ユーザは変更したいものを選択し、下部のプロパティ設定エリアで編集すればよい。テキストの編集やフォントの変更、文字の装飾なども可能。画像は、トリミングや傾きの修正、明るさやコントラストの調整といった簡単な編集も行える。
作成が終わった宛名面や裏面はその場で印刷できる。「うら」では倍率、位置の調整や枚数の指定が可能。「あてな」では、印刷範囲の設定として、選択中の宛名や一覧表示中の宛名、選択中の宛先と同じ行の宛名などを選ぶことができる。「1件につき何枚印刷するか」も指定することが可能だ。
インターネットの印刷サービスでも印刷範囲を指定できるほかに、ペアとなる裏面(文面)のファイルを指定できるようになっている。「うら」から印刷サービスを利用する場合は「あてな」を呼び出してそこから指定するため、裏面ファイルは自動的に設定される。
そのほかにも「あてな」独自の機能として、住所データの一覧印刷やCSVファイルの読み込み/書き出しなどの機能がある。