快適な入力環境を実現するWindows Mobile用の日本語入力システム。携帯電話用ATOKで評価の高いAI変換エンジンを搭載する。「ATOK for Windows Mobile DL版」は、MicrosoftのPDA向けOS「Windows Mobile」に対応した日本語入力・かな漢字変換ソフト。Windows Mobileに標準で搭載されている日本語入力システムにはない便利な機能を多数備え、より効率的な日本語入力を行える。動作環境は、
- Windows Mobile 5.0 software for Pocket PC
- Windows Mobile 5.0 software for Pocket PC Phone Edition
- Windows Mobile 6 Classic
- Windows Mobile 6 Professional
- Windows Mobile 6.1 Classic
の各バージョンのOS(いずれも日本語版)を搭載したPDAなど。WILLCOMのW-ZERO3シリーズ、EMOBILEのEMONSTER、SoftBankのX01T/X01HT、NTT DOCOMOのhTc Zなど、各社の代表的なスマートフォンや、HPのiPAQ 112/212といったPDAで動作する(「動作確認済み機種」はジャストシステムのホームページで確認できる)。日本語入力システム「ATOK」には、Windows/Macintosh用をはじめとしたパソコン版のほか、携帯電話向けに開発されたバージョンがあるが、「ATOK for Windows Mobile」には、携帯電話向けATOKで培われた便利な機能が盛り込まれている。代表的なものが、一文字入力するごとに、想定される言葉の候補が次々と表示される「AI推測変換」機能。携帯電話ではおなじみだが、「ATOK for Windows Mobile」にも搭載された。もちろん一度入力・確定した単語は、学習機能によって次回からは予測候補として表示されるようになる。さらに文章を続けて入力する際には、直前に入力・確定された単語を受けて、次に続く可能性が高い単語が自動的に候補として表示される。
変換方式は、複数文節を持つ文を変換できる連文節変換に対応。(パソコン向けでは当たり前となった)「音楽を聴く」「話を聞く」「風邪薬が効く」のような直前の単語との組み合わせから、同音語を区別して正確に変換することが可能だ。
メールやチャットで多用される「〜しちゃう」「〜だよね」などの話し言葉や、「行かへん」といった関西弁などもスムーズに変換することが可能。さらに「きょう」と入力して今日の日付を入力できる日付入力支援機能、候補一覧での全角/半角といった文字種を表示する機能、一度確定した内容をUndoする機能など、パソコン版でおなじみの機能も多数搭載している。
辞書も充実している。顔文字や最新の駅名、地名、流行語、芸能人の名前といったタイムリーな単語が豊富に収録されているほか、カタカナ語として入力したものを本来の英語の綴りへと変換する日英単語辞書も搭載する。拡張辞書として単漢字辞書、補助辞書として文例辞書なども用意されている。さらに、ジャストシステムのホームページからは、パワーアップツールとして多数の顔文字が搭載された顔文字辞書、日本語の単語を英単語や英熟語に変換できる和英辞書をダウンロードできる。
Windows Mobile機での文字入力には、フルキーボード、画面上にキー一覧を表示するソフトウェアキーボード、タブレットで直接入力する「手書き入力」など、いくつかの方法があるが、「ATOK for Windows Mobile」は、それらすべてで動作する。