フォアグラウンドで実行中のプログラムの動作速度に影響を与えない「動作の軽さ」が追求された「ノートン・インターネットセキュリティ」の新バージョン。「ノートン・インターネットセキュリティ」は、インターネットの利用に際して直面するさまざまな脅威からパソコンを保護してくれる統合セキュリティ対策ソフト。ウイルス対策ソフトとしてよく知られる「ノートン・アンチウイルス」の全機能に加え、スパイウェアの侵入やフィッシング詐欺を防止するネットワークセキュリティ機能、ログインIDやクレジットカードなどの個人情報を保護する機能などを搭載。コンピュータを強力に保護する。新バージョン「2009」では“ゼロインパクト”が設計目標に掲げられ、フォアグラウンドのプログラムに対する影響がゼロになることを目指して作られた。改良が施されたのは、ウイルススキャンエンジンからユーザインタフェースまで300ヵ所以上にも上るという。
高速化、軽量化の一端は、ウイルス対策ソフトの基本機能である「パターン更新」と「スキャン速度」に見てとれる。パターンの更新では、従来からのLiveUpdateに加え、5分から15分おきに更新する「パルスアップデート」が新たに追加された。ディスク内のウイルス検索では、特にウイルス感染の可能性が高いファイル/フォルダだけを重点的にスキャンする「ノートン・インサイト」と呼ばれる技術を搭載。多くのコンピュータに存在し、統計的に安全と判断できるファイルのスキャンを回避する。「ノートン・インサイト」を利用した「クイックスキャン」を使えば、わずか数分間で必要なファイルをスキャンできる。
ウイルスやアタックが発見されたとき、すぐにアラート画面を表示するのではなく、通知を保留状態として、フォアグラウンドのプログラムの動作を妨げないようにする「サイレントモード」も追加された。DVDの再生時や、一瞬でも他のプログラムに切り替えられると困るゲームなどを楽しむ場合でも問題が発生しない。
メモリ使用量も削減され、主なセキュリティ対策ソフトと比べても半分未満になったという。これらの工夫により、パソコンの起動、スキャン、常時監視など、すべての面にわたり、従来に比べてパソコンを快適に利用できるようになった。
もちろん本来の目的であるセキュリティ機能は万全。プログラムの振る舞い(ビヘイビア)を分析することで、パターンファイルがリリースされていないような新種のウイルスであっても検出できる「SONAR (Symantec Online Network for Advanced Response) 」技術が強化された。
ネットワークセキュリティの監視では、有線のネットワーク接続はもちろんのこと、無線ネットワークにも対応する。無線接続では各種デバイスのセキュリティ設定を自動的に調査し、無線接続された機器の一覧を自動的に作成する。さらに、初心者にはわかりづらいネットワークセキュリティ設定の管理では、専門的なアドバイスが提供される。
個人情報の保護機能では、各種サービスへのログインID、パスワード、その他の秘密情報などを一括して記憶し、ユーザの要求に応じて自動的にブラウザなどに入力してくれる。IDやパスワードを忘れた場合でも対応できるほか、キー入力の覗き見やキーロガーなどのスパイウェアから情報が漏洩することを防止する。格納された情報は暗号化され、専用のパスワードがなければ呼び出せない。
※本稿はβ版をもとにまとめられています。正式発売される製品版とは内容が異なる場合があることをあらかじめご了承願います。 (編集部)