開拓民を率いて新天地の開発を行い、行商人や他国との交易、海賊との戦いなどを通して国を発展させてゆくシミュレーションゲーム。ボリューム満点のミッションが数十種類用意された、じっくり遊べる豪華なパック
「創世紀1503 ゴールド 日本語版」は、中世箱庭ゲームの傑作「創世紀1503」と公式拡張パック「創世紀1503〜海賊の秘宝〜」がセットになったマネジメントシミュレーションゲーム。海賊の撃退や他国との戦争といった、RTS(リアルタイムストラテジー)ゲームの要素もある。舞台は西暦1503年、ルネッサンス時代。プレイヤーの目的は、帆船の船長として忠実な仲間を引き連れて新天地に赴き、その地を開拓して発展させることだ。
用意されたミッションは、「チュートリアルモード」が3、「シングルミッションシナリオモード」が22(「海賊の秘宝」の追加シナリオ12を含む)、「継続プレイモード」が12(「海賊の秘宝」の追加ミッション3を含む)と豊富。与えられたミッションをクリアすることで、新たなミッションにチャレンジできるようになる「キャンペーンモード」もある。
操作は基本的にマウスで行う。ミッション開始後にまず行うべきは、船の目的地の指定だ。船を左クリックで指定し、目的とする島の海岸に近い海上の一点をクリックするだけで、船が自動的にその地点まで移動する。島によって地形や気候帯などが異なるため、画面右上に表示されている「ミニマップ」を上手に使いながら、開拓しやすそうな土地を見つけ出そう。
海岸にたどり着いたら「偵察兵」を派遣して、島の調査を行う。特に山は、開発に重要なさまざまな地下資源が発見される可能性が高いので、念入りに調査したい。調査の結果、先住民の居留地を発見することもある(ゲームに慣れないうちは、そうした島は避けた方が無難だ)。
開拓に適した地形を見定め、入念な計画にもとづいて街作りを
開拓する島と上陸ポイントを決定したら、まずは海岸に倉庫を建てよう。あらゆる施設は倉庫からの物資供給エリア内でしか建造することができないため、最初に倉庫を建てる場所は重要だ。開拓範囲の拡大は、供給エリアの内側に新たな倉庫(海岸線の場合)や市場(内陸部の場合)を建設することで、供給エリアを連結させて行うことが可能。海岸からはじめず、偵察兵を使って市場を建て、いきなり内陸部から開拓する方法もある。
次に「釣り小屋」「狩猟小屋」を建築しての食料確保、「木こり小屋」を建築しての木材確保を行う。倉庫をはじめとするすべての建物を「砂利道」で結んで道路網を構築し、物資が滞りなく流れるようにしなくてはならない。さらに「農場」「牧場」を作って原材料を産出し、付近に「機織小屋」などの作業場を設けて生産物の生産をはじめる。できあがった生産物や食料などは、「店」で住民に売ってゴールドを稼ぐことができる。
コストは、施設の建造時はもちろん、時間の経過とともにさまざまな作業コストがかかる。放っておくと、どんどんと資金が目減りし、何もしないでいるとたちまち破産してしまう。破産を防ぐためにも、積極的に店で住民に物資を売って黒字経営を目指そう。
倉庫で「物資の購入」や「物資の売却」を設定することで、ベニスの商人を相手にした受動的な交易を行える。これにより、余剰の物資を売ってゴールドを稼いで、ゲーム初期に不足しがちな「道具」を入手できるようになる。ベニスの商人との交易は、いつでも開始でき、商人は定期的に倉庫に訪れてこちらの要求に対応してくれる。それ以外の相手とは、船と偵察兵を派遣して交易相手を発見し、交易協定を締結しない限り交易を行うことができない。
街を発展させ住民を増やし、満足度を高めて「住民階級」を上げよう
街が発展して住民が増えると、建設できる施設の種類も増える。発展して住民の満足度が上がると一部住民の「住民階級」が上がり、そうした住民が増えることでより高度な生産施設や大規模な建造物などを建設できるようになる。初期段階で特に重要なのは鉱山や製鉄所、鍛冶屋などの施設。これらが完成してはじめて、さまざまな施設を建築する際に重要な「道具」を自給自足できるようになる。
住民階級を上げるには礼拝堂や教会、学校などの建設も重要。これらの建設には、煉瓦などの新たな建築資材が必要になる。こうしてさまざまな物資が絡み合った複雑な生産ラインを構築できるのも「創世紀1503 ゴールド 日本語版」の醍醐味のひとつ。建物や住人たちの服装などのすべてが史実にもとづいた16世紀のデザインで忠実に再現されている。
船と偵察兵を派遣して、他の都市や文明を発見することで、交易はもちろん、さまざまな外交条約を締結できる。外交では「交易協定」や「平和条約」「軍事同盟」などのほか、「貢ぎ物を要求/納める」「海賊をそそのかす」、休戦や侮辱、軍事威嚇などのさまざまなメッセージを送信することができる。
国力に余裕ができたら、投石機や攻城塔、矛兵、騎兵、カノン砲、弓兵、マスケット銃兵など、全部で14種の軍事ユニットを操作して敵国に攻め込むといったRTSの要素を楽しむこともできる。