「Buzan's iMindMap」は、アイデアを整理するための“マインドマップ”という技法を、パソコン上で実現するソフト。「セントラルイメージ」と呼ばれるシンボル画像を中心に、そこから枝を伸ばすようにアイデアや関連する項目を書き加えてゆくことで、チャートを作成する。作成したチャートはWordやPowerPoint、PDF、HTMLなどの形式で出力できる。

チャートを作成するには、まず「セントラルイメージ」に、アイデアの根源やテーマなどをテキストとして入力する。次にマウスなどを使って、セントラルイメージから「ブランチ」と呼ばれる枝を描いてゆく。さらに細かいブランチを描くようにして、ブランチごとに情報を整理したり、アイデアを書き加えたりしながら、チャートを作り上げてゆく。

ブランチにはそれぞれ「ラベル」と呼ばれるテキストを入力することが可能。ブランチの長さや線の曲がり具合などを編集して、見やすいチャートを作ることができる。ブランチの色は、初期設定では自動で割り当てられるが、ユーザが任意に指定することも可能で、ブランチごとの関連性などを表現することができるようになっている。そのほかにもブランチには、

• 画像を挿入する
• ノートと呼ばれるメモを入力する
• ファイルやWebページなどのリンクを登録する
• 開始/終了日や達成度など登録する

キャンバスはタブ切り替え式になっており、複数のマインドマップを開いて切り替えながら作業することが可能。ナビゲータ機能により、縮小イメージを見ながらマインドマップを選択することもできる。また、ラベル文字のみを階層的に表示する「テキスト表示」や、ブランチを展開/折り畳みできる「プレゼンテーション表示」にモードを切り替えることも可能だ。

• 考える過程でアイデアを系統立てて整理する
• 漠然としたイメージにキーワードを与えて明確化する
• さらに、新たなアイデアを生み出す

類似ソフトの使用経験がある方のためにひとつだけ注意点を挙げておくと、「Buzan's iMindMap」では「ノード」という考え方がないようだ。この種のソフトの中には、新たなノード（節）を作って、ノード間を線で結ぶという考え方のものもあるが、「Buzan's iMindMap」の場合は「ブランチを描く」というところがポイントとなっている。ブランチを長く延ばすと、根元の方が自然に太くなり、ブランチの重要性を視覚的に表現することができる。ブランチの長さや曲がり具合、階層によってラベルの位置や文字のサイズが自動的に設定され、操作性は高い。

チャートが完成したあとも、WordやPowerPointなどで利用したり、「Buzan's iMindMap」自身でもブランチの折り畳み/展開を利用したプレゼンテーション向けソフトとして使用したりできる。グラフィックソフトによるチャート作りとはまたひと味違う応用範囲の広さも「Buzan's iMindMap」の魅力といえる。

「iMindMap」では、イメージを挿入したり、アイコンや矢印、クラウド機能などを用いたりして、本来のフォーマット通りのマインドマップを作成することができます。また、スケッチ機能を用いてその場で絵を描いて挿入したり、フリーハンドブランチ機能を使って、文字通りコンピュータ上で手描き感覚を実現したりできます。それ以外にもノートやリンクの設定、プレゼンテーション機能など、シンプルなインタフェースの中にも便利な機能がたくさん盛り込まれています。

もちろん、作成したマインドマップを共有するためのさまざまな機能も備えています。PNG/JPEG/BMPなどの画像ファイル、PDFファイルやMicrosoft Wordファイル、Webページの作成も容易にできます。さらに、Microsoft PowrPointへの出力では、自動的にアニメーションの設定が行われるので、効果的なプレゼンテーションが容易に行えます（Microsoft Word、PowerPointは、2000以前のバージョンには対応しておりません）。

「iMindMap」のインタフェースは直感的で、誰でも簡単に美しいマインドマップを作成することができます。「iMindMap」を用いてマインドマップを作成すると、その無限の可能性に気づくでしょう。そして、その可能性はあなたの脳の可能性そのものなのです。