ハードディスク内のデータを、OSを含めてまるごとコピーできるソフト。データの書き込まれたセクタのみをコピーし、未使用セクタの処理をスキップすることで、高速なコピーを実現する。「LB コピー ワークス10」は、データのバックアップやハードディスクの交換などの際に、簡単な操作でディスクの内容をコピーできるユーティリティ。ブートストラップコードやシステムサービス構造などを含め、ディスクに書き込まれたすべての情報を正確にコピーする「クローン」を作成することが可能。元のOSの機能を維持したまま、別のハードディスクに同じ環境を構築することもできる。
CDから起動して使うこともできるが、Windowsシステムにインストールし、ハードディスク内のプログラムから起動するのが基本的な使い方。「ホットコピー」機能により、Windowsを使いながら、バックグラウンドでコピー処理を行うことができる。起動したディスク自身をコピー対象にすることも可能。コピー対象とするハードディスクのOSは、WindowsのほかLinuxにも対応している。
メイン画面は、
- コピー操作のウィザードが並ぶ「共通タスクバー」
- 中央部の「ディスクビュー」「タスクスケジュール」「ヘルプ」の各タブ
- その他のツールが並ぶ「ツールバー」
から構成される。「ディスクビュー」では、マウントされたディスクやパーティションのレイアウト(配置)が示される「ディスクマップ」のほか、製造元やモデル、シリアル番号といった「物理ディスクの詳細情報」、ボリュームラベルやパーティションなどの「ディスク/パーティションの利用情報」を確認することが可能だ。基本的な使い方は、(1)共通タスクバーから必要なウィザードを呼び出し、ウィザードの指示に従って、(2)「ソースディスク(コピー元)」「ターゲットディスク(コピー先)」を指定し、(3)オプションを設定した上で、(4)処理を実行する、というもの。ソースディスクとターゲットディスクの容量が異なる場合でも、コピー処理を実行できる。コピー先のディスク容量が大きい場合には、容量に合わせてパーティションサイズを自動的に拡大する。逆にコピー先の容量が小さい場合には、使用済み(データのある)領域の完全なコピーを作成できる(使用容量よりもサイズが小さいディスクにコピーを作成することはできない)。
設定により「差分コピー」を行うことも可能。前回のコピー実行後の変更分(セクタ)のみを抽出してコピーすることで、処理時間を大幅に削減することができる。さらに、「ワンクリックウィザード」を利用すれば、1回のクリックでハードディスクのクローン作成(セクタ単位の正確なコピー)を自動的に実行することも可能だ(ただし「ワンクリックウィザード」は、コピー先には空のハードディスクが必要)。
コピー処理を実行する日時や回数を指定できる「タスクスケジュール」機能も用意されている。例えば「まず、最初にバックアップを作成しておき、定期的に差分ファイルをこのバックアップディスクに追加していく」といった使い方が考えられる。
そのほかにも、
- ハードディスクコピー/パーティションコピーを任意のスケジュールに沿って自動的に処理する「スケジュール実行」機能
- パーティションのフォーマット/削除、ボリュームラベルおよびパーティションID変更、アクティブ化/非アクティブ化、表示/非表示の切り替えなどが可能な「パーティション管理」機能、
- 削除したパーティションの復元機能
などを備えている。