「ThinkFree てがるオフィス ダウンロード版」は、Microsoft Officeと高い互換性を持つオフィススイート。

• ワープロソフト「てがるワープロ（ThinkFree Write）」
• 表計算ソフト「てがる表計算（ThinkFree Calc）」
• プレゼンテーションソフト「てがるプレゼン（ThinkFree Show）」

「てがるワープロ（ThinkFree Write）」は、Wordに相当するワープロソフト。表示モードはWordでいう「印刷レイアウト」風のものとなっている。

「てがる表計算（ThinkFree Calc）」は、Excelに相当する表計算ソフト。タブ形式によるシートの操作やツールバーのデザイン、計算式の書式などはExcelに準じるが、「書式」メニューに「書式のコピー貼り付け」というコマンドが用意されるなど、独自性も見られる。

「てがるプレゼン（ThinkFree Show）」は、PowerPointに相当する、スライドショウタイプのプレゼンテーションソフト。左ペインのタブにアウトライン/スライド一覧を表示し、右ペインにスライド内容を表示する基本スタイルはPowerPointと同様だ。いずれのアプリケーションにも、Microsoft Officeから割愛された機能が一部ある。

各アプリケーションともに、初期状態ではOffice 97〜2003互換のファイル（*.doc/*.xls/*.ppt）として保存する。Office 2007形式（*.docx/*.xlsx/*.pptx）やPDF形式で保存することも可能だ（Office 2007形式で保存しようとすると、機能の互換性について警告が表示される場合がある）。

大きな特徴がオンラインサービスとの連携機能「ThinkFree Manager」だ。ローカルのファイルとオンラインサービスを同期させて、常に最新の状態を保つことができるほか、他のユーザとファイルを共有したり、閲覧用のURLを発行したりすることができる。ユーザ登録（無料）するだけで利用することが可能だ。

文書の主な保存場所は、オンラインサービス版の場合、オンラインストレージ上となるのに対し、ダウンロード版ではローカルパソコンとなる。「ThinkFree Manager」を使えば、ローカルパソコン上に加え、オンラインストレージ上に保存して、文書ファイルを持ち運ぶ手間や紛失の危険性を減らしたり、他の人と文書を共有できたりなど、より幅の広い使い方をすることが可能だ。もちろん「普段は自分のパソコンでダウンロード版を使い、出先ではオンラインサービスを利用する」という使い分けもできる。

なお、筆者が試用した範囲では日本語のファイル名を持つファイルの場合、オンラインサービス上でファイル名が文字化けしてしまうという現象が見られた（このためか、同期に失敗したというメッセージが現れる）ので、この点はご注意いただきたい（編集部注：文字化けは環境によるようで、編集部の環境では確認できなかった）。

機能の面では、さすがに本家Microsoft Officeから省かれているものもあるが、基本となる機能はしっかり押さえてあり、「これで十分」という人も多いのではないか。また、すでにMicrosoft Officeを使っている人にとっても、2台目以降のパソコン用として魅力的だろう。