演奏と連動したギター画面のポジション表示により、正しい弾き方を学ぶことのできるギターシミュレータ。「MacGuitarX」は、ギターの演奏や作曲を実践的に学びながら、音楽の知識を身に付けられるギター型のDTMソフト。楽譜を入力して音楽を再生させたり、キーボードを使って自ら演奏したりなど、目と耳と手を使ってギターの基礎を学ぶことができる。主な機能は三つ。
- 手動演奏:画面上のギターの弦を弾いたり、キーボードをタイプしたりして演奏する
- 自動演奏:楽譜データを読み込んで、楽曲を自動演奏(再生)する
- 作曲:旋律やコードを楽譜に入力して、楽曲を創作する
メイン画面は、演奏中の譜面の表示や作曲のための「楽譜」、演奏時の指のポジションを表示する「ギター」のほか、キー(調勢)、コード、音量、音の長さなど、音楽要素を指定するためのツール類から構成される。操作モードは、キーボードを使って演奏したり、楽譜データを再生したりできる「演奏」と、キーボードやマウスを使って楽譜を編集する「入力」の2種類。いずれのモードでも、ギター画面で演奏のポジションが音に合わせて表示される。五線譜上の音符も演奏に合わせて順にハイライトされ、演奏中の個所を確かめながら楽曲を演奏・編集できるようになっている。
「演奏」モードでは、キーボードの1キーに1音が割り当てられる。音域の範囲は約3オクターブ半。各キーを押すことで、自由に楽曲を演奏できる。音源には、QuickTime内蔵のGS/GM音源が使用される。ギター/ベース/ピアノなどの17の系統別に、それぞれ10〜20種類の楽器の音色を再生できる。
サンプルデータとして、有名な楽曲のさわりの部分(20〜40小節ほど)が用意されている。クラシックからジャズ、ポピュラーまで、幅広いジャンルがカバーされ、画面上に読み込んで楽譜を見ながら演奏を聴くことができる。市販のギター曲集などの楽譜をユーザが入力して演奏させることも可能。さらに、楽譜データの“自動再生”とキーボードの“手動演奏”により、合奏を楽しむこともできる。
「入力」モードでは、音符(旋律)とコード(伴奏)を分けて楽譜を入力する。音符は、音符記号を楽譜の上にマウスでひとつずつ配置してゆく。ドラッグで移動、ダブルクリックで配置や削除を行えるほか、音長、半音(♯/♭)、音量などもマウス操作で簡単に設定できる。
コードは、英数半角文字でコード名を入力するか、ツールボタンでキー(ルートの音。C〜Bまで12種類)やコードタイプ(メジャー7など40種類)を選んだ上で、拍子とリズムを表す「伴奏パターン」を指定する。設定した伴奏パターンは、音符に変換して楽譜に入力される。伴奏パターンは、1小節または1/2小節のものがある。最も基本的な伴奏や有名な楽曲の伴奏パターンなど、計50種類が用意されている。ギターで弾く際の「ポジション」(3種類。1th/3th/5th=8th)を指定することも可能。音域(H(高音)/M(中音)/L(低音))も設定できる。
そのほか、単音やスケール/コードをランダムに組み合わせることで楽曲のパターンを生成する自動作曲機能も備えている。楽曲の生成法には、
- πの作曲:円周率πのデータから連続した数字を抽出し、16進数に変換して旋律を作曲
- Scale作曲:内蔵のスケールをランダムに組み合わせて旋律を作曲
- Cord作曲:内蔵のコード進行をランダムに組み合わせて伴奏を作曲
がある。生成した曲は独自形式でファイルに保存できるほか、MIDI形式に変換して書き出すことも可能。楽譜の印刷機能も備えている。