アンチウイルス、個人情報保護、ファイアウォール、バックアップ、システムのクリーンナップと最適化といった「パソコンを安全かつ快適に使うための必須機能」がパッケージされたパーソナルユーザ向けの統合型ユーティリティ。「Norton 360」は、パソコンを安心して利用するために必要とされるソフトが一本にまとめられた統合型パッケージ。これまで個別に購入する必要があったソフトをひとつに集約することで、統合されたユーザインタフェースで操作性を向上させると同時に、コストの低減化も実現。同一世帯のパソコン3台までで利用できるほか、5台用や10台用のライセンスも用意されている。
機能は大きく「PCセキュリティ」「IDプロテクション」「バックアップ」「PCチューンナップ」に分けられ、メイン画面ではそれぞれの機能の状態がアイコンとメッセージで表示される。この表示はそのままメニューになっており、ツールを個別に実行したり、設定を変更したりすることができる。
「PCセキュリティ」には、ウイルス/スパイウェア対策、ファイアウォールによる不正アクセスのブロック、ブラウザの脆弱性チェックといった基本的なセキュリティ対策機能が含まれる。電子メールなどをリアルタイム監視できるほか、手動でスキャンを実行することも、もちろん可能だ。
「IDプロテクション」では、フィッシング詐欺を防止するための不正サイト判定のほか、「IDセーフプロファイル」による個人情報の保護を行える。「IDセーフプロファイル」は、住所、氏名、クレジットカード番号などの基本的な情報を、個人別に作成・登録した「カード」で保護する機能。住民票コードや免許証番号、口座番号などが記録された「メモ」の管理、ユーザ認証が必要なページのアカウント情報を管理してすばやくアクセスできるようにする「ログインの管理」といった機能も備える。また、Internet Explorer 6以降やFirefox 2.0以降にツールバーを組み込み、ブラウザのツールバー上でフィッシングサイトのチェックや報告を行うことも可能だ。
「バックアップ」は、Office文書や画像、音楽などの重要なファイル、電子メール、Internet Explorerのお気に入りなどを自動でバックアップしてくれる機能。バックアップ対象のファイルは、「セットアップ」機能を実行すれば自動的に判別してくれる。もちろんユーザが個別に登録することも可能だ。バックアップ先にはCD/DVDなどのリムーバブルメディアやハードディスクなどに加え、ネットワーク上のオンラインストレージを指定することもできる。
バックアップのスケジュールは「自動」「月単位(日付と開始時間を指定)」「週単位(曜日と開始時間を指定)」「手動バックアップ」のいずれかを指定できる(ただし、バックアップ先がCD/DVDなどの場合は、「自動」を選択することはできない)。さらに「アイドル時にのみ実行」オプションを設定しておけば、パソコンが使われていない時間を利用して、バックアップを実行させることも可能だ。
「PCチューンナップ」には、ハードディスクのデフラグや、不要なWindows一時ファイルの削除、Internet Explorerの古い一時ファイルや履歴の削除、不要なレジストリ情報の削除などの機能がまとめられている。チューンナップのうち、一時ファイルの削除やデフラグはバックグラウンドで自動実行するように初期設定されている。
オプション設定では、ウイルス/スパイウェアのスキャン対象の設定や除外するファイル/フォルダの指定、ネットワーク上で信頼するアドレス/制限するアドレスの指定といった細かい設定も行える。
診断レポートや最近行った処理の統計情報の表示、バックアップ用のオンラインストレージの追加購入なども可能だ。