静止画、動画、サウンドといったメディアファイルの閲覧・加工を行えるマルチメディアファイル管理ソフト。「PhotoBase Pro」は、デジカメ写真をはじめとした静止画や動画、サウンドなどのファイルの管理・閲覧・加工機能を持つ統合型ソフト。エクスプローラ風の2ペインの画面でメディアファイルを参照し、その場で再生や編集を行える。デジタルカメラやTWAIN対応機器からのデータインポート、スライドショウ表示やメディアの再生、デジカメ写真の加工、印刷なども一本でカバーする。
メイン画面は左ペインの「ビュー」と右ペインの「プレビュー画面」からなる。「ビュー」では、エクスプローラ風のツリービューに加え、メディアファイル用のフォルダだけを登録した「ライブラリ」を表示できるほか、オプションを設定することで、レイティングやタグ、カレンダーなどによる分類表示もできるようになる。「プレビュー画面」は、サムネイル表示を中心としたエリアで、サムネイルは表示サイズの変更や並べ替え順、グループ表示などを指定することが可能。さらにツールバーやコンテキスト(右クリック)メニューから、画像の回転や壁紙指定などを行えるほか、画像形式の一括変換やリサイズ、リネームなどの操作も行える。
機能面での特徴のひとつが、レイティングやタグを指定できること。レイティングは、メディアファイルに対して一つ星から五つ星までのランクを指定できるもの。タグでは、季節や誕生日、結婚式といったイベントに応じてマーキングできる。レイティングやタグを指定することにより、重要なファイルをプレビュー画面上で簡単に識別できるだけでなく、ビュー側にレイティングやタグのツリービューを表示させて「五つ星の画像だけを呼び出す」といったことが簡単にできるようになる。
そのほかにも、Exifデータの撮影日時でデジカメ写真を自動分類する「カレンダー」や、ユーザの参照履歴でファイルを分類する「フラグ」といった機能も用意されている。
画像の検索や閲覧以外の機能は、主にメイン画面下部のツールバーやポップアップメニューから呼び出すことができる。
- AVI/MPEG/WMV/ASF/MOVなどのビデオファイルからフレームをキャプチャして静止画で保存できる「ビデオファイルからキャプチャ」
- カメラやストレージデバイス、TWAIN対応スキャナなどからファイルを取り込める「インポート」
- 「プレビュー画面」で選択した静止画像からスライドショウタイプのムービーを作れる「ムービーの作成」
などがあるが、なかでも特に充実しているのが画像編集関連機能だ。サムネイルのダブルクリックで開かれる「Photo Viewer」画面上のツールボタンから直接、赤目除去やExifデータの表示、スライドショウ表示などを実行できるほか、「簡単補正」機能を使えば、「傾き」「トリミング」「赤目除去」「明るさとコントラスト」「シャープネス」「色の調整」「被写体の強調」の計7種類の補正をウィザード形式で行える。本格的なレタッチ機能を持つ「写真編集ツール」や、フィルタ処理を行える「写真エフェクト」といったツールも用意されている。「写真編集ツール」で利用できるのは、
- 明るさ、コントラスト、色相、彩度、シャープネスなどの補正
- カラーバランスと明暗の調整
- 修復ブラシツール
- 複製ブラシツール
- シャープ/ぼかしツール
- 矩形、楕円、フリーハンド、マジックワンド、マグネット選択の5種の選択ツール
- 選択範囲のコピー/貼り付け/ブレンド貼り付け
また「写真エフェクト」では、- 油絵、水彩画、パステル画、印象派、古い写真などの「芸術エフェクト」
- フィルム粒子、等高線図、斜交線模様、点描画法などの「テクスチャ」
といったエフェクトが用意されている。メイン画面下部のツールバーから利用できる機能にはそのほかにも、セピア/グレースケールなどのモノトーン化や、選択した色に近似した部分を他の色で置き換える「色の変更」などが可能な「カラーエフェクト」、選択している画像にフレームを付けたり、型抜きを行ったりできる「フレームとエッジ」などがある。そのほかにも、
- 複数の画像を1枚の用紙にレイアウトして印刷できる「簡単印刷」機能
- 画像を縮小して電子メールに添付したり、複数の画像をまとめた写真集として添付したりできる機能
- テンプレート画像と組み合わせてHTMLメールを作成する「フォトEメール」機能
- オンラインプリントの注文、カレンダーやグリーティングカード、アルバムなどの作成機能
- YouTubeへのアップロード機能
など、多彩な機能を備えている。