デジカメ写真を使って、ムービータイプのフォトアルバムを作成できるソフト。豊富な演出パターンが用意され、BGMやメッセージと組み合わせることで、手軽にオリジナルムービーを作れる。「デジカメde!!ムービーシアター3」は、静止画像にさまざまな演出を加えて、オリジナルのフォトムービーを作成できるソフト。多彩な演出パターン/スタイルを使い、デジカメ写真を感動的なフォトムービーにできる。誰でも手軽に作成できる「簡単編集」と、画面切り替えや文字、BGMなどを細かく設定できる「こだわり編集」の2種類のモードを持ち、“おてがる派”も“こだわり派”も納得のフォトムービー作成が可能。新バージョン「3」では、付属のDVD作成ソフトがWindows Vista対応になったほか、16:9ワイドハイビジョン出力も可能になった。タイムライン編集機能やタイトル&エンドロール機能などの強化も図られた。
「簡単編集」モードでの作業は、(1)素材の選択と(2)エフェクトの設定の2ステップに大別される。ウィンドウは「ファイル一覧」「ストーリーボード」の各エリアに大きく分けられ、ファイル一覧で選択した画像をストーリーボードに登録して、ムービーを作成してゆく。ファイル一覧のエリアは「BGM」に切り替えることが可能で、切り替えてBGM用のファイルを追加できるようになっている。
ストーリーボードには、追加した順に左から写真が並び、その順番にしたがってムービーが表示される。ストーリーボード右上には「写真設定」「BGM設定」「ムービー設定」の各ボタンが配置され、ムービーの再生時間やBGMのスタート/終了時間、フェードイン/アウトなどを指定できる。「写真設定」では、90度単位の回転や切り抜き、モノトーン化やソフトフォーカスなどの効果を指定することが可能。フォトムービーの作成前に、あらかじめ(他のアプリケーションで)画像を加工しておく必要はない。
素材の設定が終わったら次のステップに進み、「演出テンプレート一覧」から演出効果を選択する。テンプレートは「イメージクリップ」「フォトギャラリー」「デコラティブ」「ダイジェスト」「シンプル」の5グループに分けられ、グループ内のサンプルをクリックすると、サムネイル上で実際の効果を確認できる仕組み。テンプレート一覧の右側にあるプレビューエリアでは、実際に選択した画像とBGMをテンプレートと組み合わせて確認することが可能だ。
「こだわり編集」モードでは「簡単編集」のようなステップはなく、素材の選択とエフェクトの設定はひとつの画面にまとめられている。また、ストーリーボードの代わりにタイムラインが表示され、写真やテキスト、BGMの表示・再生位置はタイムラインで細かく指定できる。実際の操作も「簡単編集」とはやや異なり、(1)まず、エフェクトの一覧から使いたいものをタイムライン上にドラッグ&ドロップして「エフェクトブロック」を配置し、(2)さらに、そのブロックに画像をドラッグ&ドロップで登録する、という手順になる。テキストを配置する場合も、まずエフェクトをブロックとして追加するが、タイムライン上の同じ位置にすでに画像が登録されている場合は、入力画面で画像を見ながら表示位置や文字の大きさ、色などを調整することが可能だ。
エフェクトブロックには画像をひとつだけ表示するものと、複数の画像を組み合わせてひとつのエフェクトを構成するものとがある。また、画像を切り替える際のトランジション効果は、タイムライン上でブロックがオーバーラップしている部分に(ブロック自体のエフェクトとは別に)設定できるようになっている。
できあがったムービーに名前を付けて保存すると、(「デジカメde!!ムービーシアター3」の)起動直後に表示される画面にメニューアイテムとして登録される。題名や再生時間、作成日時、タイトル画面や各フレームのサムネイルが表示されるだけでなく、その場で再生することも可能だ。
保存したムービーを編集する場合は、「簡単編集」「こだわり編集」のいずれを選ぶことも可能。
- まず「簡単編集」でおおまかに作成しておき、あとから「こだわり編集」で手を加える
といった使い方もできる(ただし、「こだわり編集」で作成したものを「簡単編集」で開いた場合は、文字が消去されたり、BGMが最初のひとつだけになったり(複数のBGMを設定してある場合)といった制約がある)。最終的に完成したファイルはMPEG-1/2/4、AVI、WMVなどの形式の動画ファイルとして出力できる。出力設定では、画面のサイズ(4:3または16:9)、フレームレート、コーデックなどを指定することが可能。複数のムービーをまとめて出力することもできる。
フォトムービーの素材として使用できるのは、JPEG/GIF/TIFF/PNG/BMP/PhotoCD/FlashPix/PhotoShop(PSD)などの形式の画像ファイル。「デジカメde!!同時プリント9」がインストールされていれば、同ソフトで対応しているRAW形式のデータも利用できる。サウンドファイルはWAV/MP3/WMA形式に対応している。