チェックボックスをクリックするだけの簡単な操作で、Windowsの設定を最適化できるソフト。Windows Vistaに対応する。「PC高速化計画」は、Windowsのレジストリやメモリ利用などの設定を自動的に最適化し、パソコンの動作を高速化したり、ネットワークの設定を最適化したりできるユーティリティ。ユーザが直接レジストリの書き換えなどを行うことなく、簡単に高速化・最適化の設定を行える。仮想デスクトップ機能や他人のアクセス制限を行えるセキュリティ対策機能なども搭載する。
利用できる機能は大きく分けて、
- Windowsの最適化
- インターネットとネットワークの最適化
の二つ。Windowsの最適化では、メモリのフラグメンテーションを解消してメモリアクセスを高速化する「メモリの最適化(Windows XP/2000のみ)」、Windows XPの機能である「プリフェッチ機能の最適化」、WindowsのキャッシュメモリやCPUのL2キャッシュの使用方法を最適化する「キャッシュメモリの設定」などを行える。Windowsの起動時に自動起動するプログラムを管理し、必要に応じて起動を高速化する「スタートアップマネージャ」、プログラムの優先度を変更できる「プロセスマネージャ」などの機能も搭載する。
インターネットとネットワークの最適化では、ネットワークアダプタやPPPoEのMTU/RWINサイズの設定やTCPパケットのTTLの設定、HTTP接続の最大接続セッション数の変更など、Windows OS内部のパラメータを変更することで、ネットワーク転送速度を効率化できるようになっている。
高速化・最適化設定を行うには通常、OSやネットワークに関する専門的な知識が必要だが、「PC高速化計画」を利用すれば、CPUの種類や総メモリ量、ネットワークの接続状態などを調査し、環境に応じた最適な状態を作り出してくれる。知識のあるユーザであれば、用途に応じた設定を手動で行うことも可能だ。
高速化・最適化以外にも設定できる項目は多い。セキュリティ設定では、シャットダウン時のページファイルの自動消去などを行える。さらに、自動ログオンの設定やスタートメニューのカスタマイズ、ディスク容量不足の自動警告の停止なども可能だ。
そのほか、デスクトップ画面を仮想的に四つまで作り出せる「仮想デスクトップ」、他人に使わせたくないプログラムの起動禁止、コントロールパネルの各項目の利用可/不可の設定、保存されたCookieの削除、ディスク全体のクリーンアップなども行える。
設定は、コントロールパネルを模した画面からアイコンを選択し、チェックボックスをクリックするだけで行える。設定項目ごとに独立したウィンドウが用意され、操作はわかりやすい。誤った設定を行った場合でも、すぐに復元できるバックアップ機能を備えている。