ソフトを開発しようと思った動機、背景
開発をはじめた当時、私個人がフリーランスで時間単位のギャラで仕事をしていて、毎日の仕事内容と労働時間の日ごとの合計と、それをひとつのプロジェクト単位でまとめた合計時間、合計請求額の請求書をクライアントに送らなくてはなりませんでした。そこで、「スケジュール帳で毎日その日のはじまりと終わり時間さえ入力すれば、あとはすべて計算してくれるソフトがあればなぁ」と思ったのです。一般的なスケジュールソフトは1日を0時〜24時という概念で考えてしまうので、仕事開始が13:00、終了が30:00で、それを1日の仕事として処理したい自分にとってはネックでしたし、スケジュール帳が仕事単位の時間などの計算をしてくれなかったので、自分で作ることにしました。
開発中に苦労した点
開発をはじめるときに、データベースエンジンを使うかどうか迷いました。データベースを使うと、ソフトウェアの配布が複雑になるのと、「My Schedule」のような小規模なソフトで動作が重くなるのがいやで、直接データを操作して開発することにしました。そうした場合に書籍などの参考になるものがなく、独自に考えて作らなければならなくなったのが多少苦労した点ですかね。
あと、あまりに自分専用に作ったので、フリーソフトとして発表して、ユーザの方に要望をもらったときに、それに対処するのがなかなか難しかったです。
ユーザにお勧めする使い方
Ver.3で、自分でも開発当時から実現したくてできなかった二つの機能を実現することができました。
一つめは、月スケジュールのバナー表示およびその印刷で、将来の予定はスタート時間も仕事場も決まらず漠然とプロジェクト名と日付だけがダダーと押さえられます(例えば、「2〜5日仕事A」「8〜14日仕事B」「18日〜25日仕事A」とか)。この時点でその漠然とした日付にバナーを表示して仕事ごとに色分けします。これで、大まかな予定表ができます。バナーを表示させるだけではスケジュールの計算とは関係がありませんが、バナーからスケジュールを自動的に入力できるので、開始時間や詳細がわかってきたら、バナーの内容を徐々にスケジュールに書き換えてゆき、終了した仕事はきちんと開始終了時間を入力するようにすれば、入力作業もスムーズに運ぶと思います。
二つめはFTPクライアント機能で、これは個人またはチームなどで管理できる(IP address/ID/Passwordを持っている、例えば主なプロバイダには必ず付いてくるWebスペースでも可能です)FTPサーバがあれば、「My schedule」の「FTP Upload」「Download」機能を使って、チームでスケジュールを共有できます(詳しくはHelpをご覧ください)。家にいながら変更されたスケジュールをダウンロードして見ることや、さらに変更してアップロードなどもできるので、相当使い方の幅が広がると思います。
この二つの機能の追加で、「My schedule」は時間計算するスケジュール帳という枠から飛躍できたと思っています。
今後のバージョンアップ予定
今回のVer.3で自分がほしかった機能は完成したし、Windwos Vistaにも対応できたので、いまのところの予定はないです。バグ取りやユーザインタフェースの改良くらいですかね。
(西 秀男)