“定番”携帯電話メモリ編集ソフト「携帯万能」シリーズの新バージョン。新機種への迅速な対応やバージョンアップの無料化などが特徴。「携帯万能 for Windows」は、電話帳のデータやメールなど、携帯電話のメモリに記録されたデータの読み出しや編集を効率的に行える統合携帯電話メモリ編集ソフト。携帯電話データのバックアップや別端末への移行をスムーズに行える。新バージョンでは、新しい機種検証システムとの連携により、新機種への対応を迅速化。さらに、長期にわたって新機能を利用できるよう、メジャーバージョンアップも無料で受けられるようになった。
大きな特徴のひとつが、新しい機種検証システムの導入により、新機種対応までの時間が短縮化されたこと。従来は2週間〜1ヵ月程度の期間を要していたが、3日〜1週間程度で行えるようになった。メーカーでの検証終了後、オンラインですぐに利用できる。
ユーザの料金負担が大きく軽減されたことも、新バージョンの特徴。従来、メジャーバージョンアップ時には有償で追加機能などが提供されていたが、無償でのオンラインアップグレードに移行した。ユーザは毎年必ずバージョンアップ料を支払う必要がなく、長期にわたって最新のソフトを使い続けられる。
インタフェースは、前バージョンの「携帯万能 17」から大きな変更はない。アドレス帳やメール、スケジュール、ブックマークなど、すべての情報を1ウィンドウで一括編集できる。選択されたメニューにより、画面構成が変化する仕組み。
データ管理機能は充実している。「アドレス帳」では、電話番号簿やアドレス帳データの一括管理はもちろん、特定の登録情報を選んで「この人との送受信メール」履歴を参照することなどが可能。Outlookのアドレス帳や「筆王」「筆まめ」といったはがき作成ソフト、他の携帯メモリ編集ソフト、名刺管理ソフトなど、アドレス管理機能のあるソフトとのデータのインポート/エクスポートにも対応する。「メール」では、機種ごとに異なる絵文字やデコメールのようなHTMLメールなどを、パソコンの画面に表示し、入力することが可能だ。
データの送受信で注目したいのが「機種変更」専用の機能だ。一般的な同種ソフトでは、これまで使っていた携帯電話から移行したいデータをいったんハードディスクにバックアップし、これを新しい携帯電話に書き込む操作が必要だが、「携帯万能 for Windows」では、移行元/移行先の携帯電話を同時にパソコンに接続し、ケーブルを差し替えることなくデータを移行できる。移行するデータの選択ももちろん可能。従来通り、一度パソコンにバックアップしてリストアするといった移行方法も利用できる。
「万能ガジェット」は、新バージョンで新たに追加された機能。常にデスクトップに表示させておき、電話番号やメールアドレス、住所などの検索、メール作成、地図の表示といった操作をワンタッチで行える。わざわざ「携帯万能」のメインプログラムを起動しなくても、パソコン上に転送しておいたデータを手軽に参照できる。
そのほかにも着メロやユーザ辞書など、携帯電話のデータであればほとんどすべてを編集・管理することが可能だ。