サイトへのアクセスの安全性を評価する「Webレピュテーション」などの新機能を搭載し、さらに高い安全性を確保した「ウイルスバスター」の新バージョン。「ウイルスバスター 2008」は、“定番”の統合セキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」シリーズの新バージョン。コンピュータウイルスやスパイウェアといった、パソコンに害を与えるソフトから、迷惑メールやフィッシング詐欺といった、パソコンを使っていく上での安全性・利便性に影響を与えるデータまでも防止する。従来からのパターンファイルによる対策に「不正変更の監視」「Webレピュテーション」の新機能を加えた「3段階プロテクション」で、“Webからの脅威”に対抗する。「2007」に対してメモリ使用量を約50%削減。軽快な動作を実現した。
「ウイルスバスター」は、定期的にディスクをスキャンしてウイルス/スパイウェアなどを検出するほか、ディスクアクセスを常に監視し、危険なソフトウェアの侵入を防ぐ「リアルタイム常駐型」のウイルス検出方法をとる。ウイルス検出には、高い頻度で更新されるパターンファイルを用いて、個々のウイルス特有のパターンを検出するという実績のある方式に加え、さまざまな方法を用いてシステムに対する危険性を検出し、システムを防御する。
新バージョン「2008」で新たに搭載された機能のひとつが「不正変更の監視」だ。疑わしいソフトウェアの挙動を常に監視し続け、システム領域に対して不正な改変を加えようとした場合に、自動検出して改変を防止する。自動起動(スタートアップ)プログラムの不正な追加や不正なDLLの送り込み、IEプラグイン(アドイン)の追加、IEの設定変更など、危険な動作を行うプログラムを検出し、隔離する。
「Webレピュテーション」も「2008」で追加された機能。ユーザのアクセスしたサイトのサーバが本当に信頼の置けるものであるかを「ウイルスバスター 2008」がチェック。危険なサイトであれば自動的にアクセスをブロックする。サイトの危険性は、ホストが登録された日付やIPアドレスの変更頻度などを含めたさまざまな情報から、トレンドマイクロ社独自の基準で判定される。同社のサーバからこの情報を定期的にダウンロードすることで、アクセスしてよいサイトかどうかが自動的に判断される。従来行われていた、Webサイトの内容をソフトウェアで調べる方法に対して「一見安全に見えるが、実は危険」なサイトを見逃す可能性が低くなるという。
「ウイルスバスター 2008」では「パターンファイルの検出」「不正変更の監視」「Webレピュテーション」の組み合わせを「3段階プロテクション」と呼び、従来バージョンに比べてより高い安全性を確保した。
もちろんWindows標準のセキュリティセンターとの統合も行われている。「ウイルスバスター 2008」をインストールすると、Windowsセキュリティセンターの「ファイアウォール」および「ウイルス対策」の項目に「ウイルスバスター」が組み込まれ、Windowsセキュリティセンターの画面からでもセキュリティ状態が確認できる。
従来に比べて動作が軽くなっているのも特徴。「ウイルスバスター 2008」では、「2007」に比べてメモリの使用量を50%削減。「ウイルスバスター 2008」使用中であってもパソコンが「重い」と感じられることが少なくなっている。不要なポップアップメッセージも大幅に削減し、「邪魔にならない」セキュリティ対策ソフトとなった。
もちろん、従来から定評のあるパターン更新の早さや、迷惑メール、フィッシングサイトの検出精度などはそのまま。安心してパソコンを使用するためには必須のソフトに仕上がっている。