デジタル写真の編集(レイアウト)・印刷に特化したソフト。撮影した写真を一覧できるコンタクトシートなども簡単に作成できる。「プリントステーション」は、写真などのビットマップ画像を紙面上にレイアウトして、印刷できる多機能プリントソフト。単に写真をレイアウトできるだけでなく、さまざまな効果を適用したデザインが行える。複数の写真を組み合わせてレイアウトしたり、カレンダーを作成したり、説明用のキャプションを作成したりといったことも可能だ。
利用する際の手順は、
- 用紙を選択して、
- 用紙上に配置する写真画像を読み込み、
- リサイズやレイアウトをなどを調整したのち、
- 印刷する
というもの。用紙サイズの設定は、あらかじめ用意された用紙(定型紙)の設定などで行える。定型紙では、写真専用紙やはがきサイズ、システム手帳のリフィル用紙、名刺用紙など、実際に市販されている用紙があらかじめ登録済みで、使いたいものを選ぶだけでワンタッチで設定できる。名刺用紙などのように「ミシン目」入り用紙の場合は、ミシン目の位置も登録されており、編集画面上に表示される。用紙端の「印刷不可能領域」は、色分け表示もされる。ソフトの中心となる写真のレイアウト機能は多彩。読み込み可能な画像形式は、JPEG/BMP/TIFF/PNG/GIFなど。代表的な画像形式に対応する。
ツールとしては「写真ツール」「マルチイメージツール」「コンタクトツール」などが用意されている。「写真ツール」は、いわゆる一般的な写真画像貼り付け機能。(特に装飾を施さず)写真画像を紙面にレウアウトできる。画像は用紙内の自由な位置に配置できるほか、任意のサイズに拡大・縮小したり、90度単位で回転・反転させたりもできる。画像同士を重ねて配置することも可能で、ちょうどアルバムのページに写真の一部を重ねて貼り付けたようなイメージを作成できる。
「マルチイメージツール」は、ひとつの画像枠に複数の画像を読み込んで配置できる機能。画像は、n×mの表形式状に配置される。Excelの「セル結合」のように、隣り合うセル同士を結合してひとつの画像枠にすることも可能で、表現力は高い。セル結合の場合は、セル同士を隙間なく接続できるほか、セル同士の区切り線をあえて残したままで結合させることもできる。マルチイメージ全体に対して、タイトルやキャプションを付けることも可能だ。
「コンタクトツール」は、写真画像にフィルム風の飾り枠を付けた形で配置できる機能。ちょうど写真の「べた焼き」をする形で、複数の写真をスリーブ単位で管理できる。フィルムの枠色やコマ番号、パノラマ機能、フィルム名などを変更することも可能だ。
写真のほかに文字(テキスト枠)や単色のカラーパネル、直線なども自由に配置できる。ユニークな機能としては「カレンダーパネル」がある。年と月を設定すれば、自動的に曜日や日付が配置され、簡単に写真入りカレンダーを作成できる。
作成したデータは「レイアウト」に保存できる。「サンプルレイアウト」として豊富なデータが付属し、サンプルレイアウトを読み込んで写真を入れ替えたり、文字を変更したりして見栄えのよいデザインを作成できるようになっている。レイアウトファイルには作成されるイメージのサムネイル画像が埋め込まれるため、レイアウトはファイル読み込み時に容易に判別できる。
印刷は「プリントステーション」から簡単に行える。印刷イメージを画像として出力する機能もあり、実際のレイアウトを画像として確認できるほか、Webページなどの画像デザインツールとして利用することも可能だ。