「vs MUSIC」は、音楽をモチーフにしたシューティングゲーム。アシッド・テクノのサウンドに乗って敵と戦う。ゲームで対戦するのは、宇宙戦闘機に乗ったゲーマー（1P）と巨大宇宙戦艦に乗ったDJ（2P）。DJがアシッド・アルペジエータを操作して作ったサウンドに応じて、巨大戦艦の発射する弾幕が変化する。これに対してゲーマーは、通常のシューティングゲームと同様、敵の弾幕をかいくぐりながらショットとボムで戦ってゆく。

操作は、キーボードとゲームコントローラに対応。「vs MUSIC」ならではの装備としては、スピーカーまたはヘッドホンも必須だ（作者のお勧めは、コントローラとヘッドホンの組み合わせ）。

用意されたゲームモードは「SHOOTING［PLAY］」「SHOOTING［LOOP］」「MUSIC［RECO］」「MUSIC［LOOP］」「VS BATTLE」の5種類。「SHOOTING」「MUSIC」の四つは一人でプレイできるが、「VS BATTLE」はプレイヤー二人で戦う対戦モードとなっている。対戦の勝敗はどちらかが3勝した時点で決する。

「SHOOTING［PLAY］」「SHOOTING［LOOP］」では、プレイヤーは1P側になり、アシッド・テクノのサウンドに応じて変化する弾幕をかわして、DJの操る巨大宇宙戦艦（2Pキャラクタ）を破壊してゆく。「SHOOTING［PLAY］」では、2Pキャラクタを3回破壊すると勝利となり、それまでに3回倒されるとゲームオーバーになる。「SHOOTING［LOOP］」では、相手を何回破壊しても終わらず、「3機ある自機がすべて破壊されるまでにどれだけハイスコアを獲得できるか」を競う。

使用できる武器は「ショット」と「ミュートボム」。【C】でショットを発射することができる。押し続けて連射することも可能だが、自機の移動速度が低下するため、細かく押すようにした方が戦いやすい。自機の当たり判定（のある範囲）はかなり狭め。敵の弾幕を恐れることなく積極的に攻めた方がよい。【X】を押すとミュートボムが発動し、画面上の敵弾を一掃してくれる。1機あたり3回まで使用できる。

「MUSIC［RECO］」「MUSIC［LOOP］」は、アシッド・アルペジエータを操作して一定時間自由にサウンドを奏でるミュージックモード。6種類の設定項目を変化させてオリジナルのサウンドを作成できる。「MUSIC［RECO］」では、「SHOOTING［PLAY］」で再生されるサウンドデータを作成することが可能。サウンドの設定に合わせて発射される弾幕も変化するので、手強いデータを作成してチャレンジするのもよい。ただし、発射された弾数が一定数を超えて画面右上にあるミュートメータが一杯になるたびに、弾幕の発射が一時ストップする。「MUSIC［LOOP］」では、ミュートなし、時間制限なしに心のおもむくまま自由にサウンドを奏でることができる。

シューティングゲームとしてもきちんとできてはいるが、いかんせん1対1のゲームなので、単調で変化に乏しいという弱点はある。プレイ画面が小さくて、自機の操作が若干やりづらく、また臨場感に欠けるのも残念。「MUSIC［RECO］」で2Pキャラクタの攻撃パターンを記録できる点はおもしろい。つまり、自分自身との対決も可能というわけだ。

あくまでも音楽の方がメインであってシューティングゲームはおまけといった感じのゲームだが、アシッド・テクノのサウンドはかなり病みつきになる。このサウンドを聴くためだけでもプレイする価値は十分にあるだろう。

開発中に苦労した点
プレイヤーの立場が不公平なものですから、対戦プレイのゲームバランスに苦労しました。

ユーザにお勧めする使い方
「MUSIC ［RECO］」でだらだらとサウンドをいじり、生まれてくる弾幕をぼんやりと眺める、というのが気持ちがよくてオススメです。

今後のバージョンアップ予定
2Pがサウンドをいじればコースが生まれていって、1Pがそのコースをレースして対戦する、みたいないろんな対戦プレイを入れていきたいですね。

でも、「vs MUSIC」についてはいったん終了して、何かまた新しいゲームを提案できればと思っています。