複数人の行動や予定を一括管理し、情報を共有できるWebベースのスケジュール共有ソフト。「ホットスケジューラ」は、複数のメンバーの予定を一括して閲覧・管理できるスケジュール共有ソフト。Webベースなので、導入はサーバ上にソフトをインストールするだけ。クライアントソフトにはWebブラウザをそのまま利用できるため、誰でも簡単に使いはじめられる。
スケジューラの形式は、横軸に日付や時刻、縦軸に人名が並んで表示される、ごく一般的なもの。新しいスケジュールの登録は、スケジュール表の上でマウスをドラッグする――あたかも“線を引く”ような――操作で行える。とてもWebブラウザ上で操作しているとは思えない、軽快な操作性だ。
スケジュールを示す帯の色や表示する項目は、スケジュール設定者が自由に指定できる。帯をドラッグする際も、おおよその位置でドラッグすれば、毎時0分/30分などのよく使われる時刻にスナップされるようになっている。コンテキスト(右クリック)メニューから表示できる詳細設定画面では、分単位での細かな時刻設定も可能だ。
企業内での使用を想定して、ユーザ登録は(フラットな構成ではなく)「グループ」による分類が可能。グループ別スケジュール、部門別スケジュールといった表示にも対応するため、ユーザが多い場合でも使いやすい。登録可能なユーザ数はフリー版の場合、最大50アカウントまで(別途ライセンスを購入することで、51名以上での利用、カレンダー表示、週間スケジュール表示、他人によってスケジュールが変更された場合の変更通知機能などを付加できるという)。
個人のスケジュール管理だけでなく、会議室予約などの「リソース管理」に使うこともできる。会議室のスケジュール設定も、基本的には個人の場合と同様で、マウスドラッグだけで簡単に行える。会議の参加者を入力しておけば、各参加者の個人スケジュールに対して自動的に会議情報が反映される。
「ホットスケジューラ」のサーバソフトは、Windows 2000 Server/Server 2003に対応する。動作にはIIS(Internet Information Services)5.0以降、.NET Framework 2.0以降、Microsoft SQL Server 2005 Expressが必要。ただし、IISはWindowsに標準添付されている上、ほかの二つのソフトはいずれも「ホットスケジューラ」をインストールする際にWeb上からダウンロードする形で自動で導入される。IISだけを事前にインストールしておけば、それ以外のソフトは必要ない。
クライアント側のソフトはInternet Explorerを利用する。クライアント側では明示的にソフトをインストールする必要はなく、サーバのURLをブラウザで指定すれば、すぐに使いはじめることが可能。新規ユーザの登録や、グループの定義といった管理者の作業もWebブラウザから行えるため、いったんサーバにソフトをインストールしてしまえば、あとからサーバ側で設定作業を行う必要はない。