収入・支出などのデータを入力することで、50年間にわたる生活設計をシミュレートできるソフト。入力されたデータからキャッシュフローを自動で計算し、貯蓄額や教育費の推移をグラフ化してくれる。「自分でできるマネープラン2007」は、現在の収支や家族構成などをもとに、長期間にわたる生活設計を行うためのシミュレーションソフト。Microsoft Excelのブック(XLSファイル)でマクロを利用して作成されている。動作にはExcel 2003以降が必要なほか、アドインの「分析ツール」とマクロ機能を利用できるようにしておく必要がある。
インタフェースは、Excelのワークシートを利用したフォーム。ユーザは、セルをクリックして家族の名前や収入・支出額などを入力してゆく。入力の必要なセルが色分けされているほか、項目によってはリストがポップアップして選択するようになっている。ワークシート上には印刷をはじめとするボタンも用意されており、Excelのコマンドにあまり詳しくない人でも、フォームを操作するだけで利用できるよう配慮されている。
入力が必要な項目は、主に「入力」というワークシートにまとめられている。「入力」では家族構成やそれぞれの生年月日のほか、収入、年金額、支出、教育や住居の費用などのグループごとに基礎データを入力する。
収入は、本人・配偶者それぞれに三つまでを登録することが可能。年収の額や予測される上昇率、退職金の額などを入力する。そのほか、支出では食費・光熱費などの基本生活費やインフレ率を、また教育費では幼稚園から大学までの公立・私立の別や増加率、住居では賃貸/持ち家の区別やローンの返済額などのデータを入力することで、自動的にシミュレーションが行われる。
ワークシートには「入力」のほかにも、収支の内訳を1年単位で表にした「キャッシュフロー」、家計の収支と貯蓄額、運用利回りの違いによる貯蓄額、年ごとの教育費の推移を表示する「グラフ」、年金加入履歴情報を入力するための「公的年金」、教育費の参考データ「教育費」などが用意されている。
「教育費」には、幼稚園から大学までの各学年における公立・私立それぞれの費用(入学金、授業料、給食費など)の例が記載されている。特に大学は国公立、国公立医歯薬系、私立文系、私立理系、私立薬系、私立医歯系、私立短大、専修・各種学校に分けられ、内容を細かく確認できる。
サンプルデータとして、(1)会社員と専業主婦、(2)自営業の夫婦、(3)夫婦とも会社員の3パターンのデータが用意されており、「入力」ワークシート上にあるボタンで簡単にデータの入力からシミュレートまでを行えるようになっている。そのほか、「画面」ツールバーを使ってウィンドウを上下または左右に分割表示したり、コメント表示機能(入力用の簡単なヘルプとして使われている)のON/OFFを切り替えたりといったことも可能だ。