Flashデータ(.SWF)を解析し、再編集可能なソース形式ファイル(.FLA)に変換できる“Flash解析ソフト”。「Motion Decompiler」は、既存の統合済みFlashデータ(.SWF)を解析して、素材・構成を再現するソフト。再編集した上でSWFを作成し直すことも可能。解析したファイル内の画像やテキストといったリソースを個別に抽出することもできる。インターネット上で公開されているFlashデータをブラウザで取得・保存するキャプチャ機能も搭載する。
インターネット上で広く使われるFlashコンテンツは「SWF」という拡張子を持つが、作成時には、ソースファイルに「FLA」形式が使われる。基本的には(「本家」にあたるAdobe Systems社のソフトであっても)いったんSWFにパブリッシュされたデータは、FLAに戻すことはできない。「Motion Decompiler」では、SWFファイルをFLAファイルに変換することが可能。作成されたFLAファイルは、Adobe製をはじめとした多くのFlash編集ソフトで利用することができる。
Flashの解析能力は高い。SWFを読み込むとシェイプ、イメージ、ボタン、フレーム、アクションなどのリソースを「Motion Decompiler」が自動的に解析し、ツリー状に分類・整理する。リソースツリーで選択されたアイテムは、画面中央のプレビューエリアに表示され、SWF中の画面がどのようなイメージやシェイプで作成されているかがわかりやすい。自分で作成したFlashの再確認に利用できるのはもちろん、ほかの人が作ったFlashがどのように構成されているかを見るのも簡単だ。
SWFの読み込みは、ローカルディスクに保存されたファイルはもちろん、Webページからの直接読み込みも行える。「Motion Decompiler」をインストールすると、SWFをキャプチャするための「SWF Catcher」機能が、IEなどのWebブラウザのツールバーにアドオンされる。Flashを含むページを表示した状態でボタンをクリックすると、「SWF Catcher」ウィンドウに、ページに含まれるFlashの一覧が表示される。ユーザは、Flashの内容をプレビューで確認しながら、ダウンロード(キャプチャ)できる。キャプチャしたFlashデータはファイルに保存できるほか、直接「Motion Decompiler」に読み込ませることもできる。
「Motion Decompiler」によって“逆コンパイル”された情報は、FLAとして出力される。Flashのバージョンは、Flash MX(6.0)/MX2004(7.0)/Flash 8に対応する(バージョンによって機能が異なるため、自動的に適切なバージョンを選択することもできる)。そのほか、SWFに含まれる特定のリソースのみを抜き出して保存することも可能だ。例えば、SWFに含まれる動画のみをFLVで保存したり、音声のみを保存したりといったことも行える。
【編集部から】本稿は製品リリース前のバージョンをもとに執筆されています。そのため、実際の製品とは機能などが異なる可能性もあります。あらかじめご了承ください。