「家系図ツールズ β版」は、込み入った人間関係も簡単に図式化できる家系図作成ソフト。本来の目的である家系図の作成はもちろん、人間同士の関係をビジュアライズする際に威力を発揮する。サークルの連絡網を作成したり、好きな小説や漫画の登場人物の相関図などを作成したりといったことも可能だ。

家系図を作成するにはまず、個人情報を入力する必要がある。入力はメイン画面右側のペインで行う。登録できる情報は名前とよみがな、ニックネーム、生年月日（年齢は自動計算される）、血液型、性別、住所、電話番号、携帯番号、メモなど。入力した住所を「Googleマップ」の地図で表示させることも可能だ。画像（GIF/JPEG/BMP/WMF/PNG）を用意して顔写真を登録したり、入力済みの個人情報から「配偶者」「父親」「母親」を選んで登録したりといったこともできる。

個人情報を登録すると、左側のペインに名前と顔写真、年齢、ニックネームが表示された「個人オブジェクト」が作成される。オブジェクトごとに「名前のみ」または「すべて」の表示を選択できる。個人オブジェクトは、マウスで自由に位置を移動して並べ替えられる。「家族情報」を作成して家族やグループを枠で囲って明確にしたり、「関係情報」を登録することで特定の個人と個人を線や矢印で結んで、その関係を記載したりすることも可能だ。家族情報や関係情報の線の色や太さなどを変更したり、イメージを表現した画像を貼り付けて強調したりといったこともできる。

まず、一般的な用途としては、サークルや部活、会社、学校などでの連絡網の作成などがあるだろう。罫線と文字だけの殺風景な表とはひと味もふた味も違う、顔写真も入った見た目に美しくわかりやすい図がアッという間に描ける。操作は「これ以上はない」というくらいにわかりやすい。パソコンにある程度慣れた人であれば、マニュアルの類を読まなくても、たちまち使いこなすことができるはずだ。

小説や漫画、映画などが好きな人には、「家系図ツールズ β版」を使って相関図を描くことをお勧めしたい。特に、登場人物の数がやたらに多く、人間関係が複雑きわまりない作品のファンにはお勧めだ。キャラの情報を入力して整理しているだけでも楽しいし、相関図を描いているうちに思わぬ新たな発見もあったりする。何より作品に対する愛情が深まること請け合いだ。

名前から受けるイメージとは裏腹に、非常に“遊べる！”ソフトだ。

みなさまも同じような使い方をしていただければ、作った甲斐があるというものです。で、作っているうちに相関図も書けることに気づき、人物相関図を書ける機能も盛り込んでしまえ！　という感じで、いまの姿になっています。

開発中に苦労した点
プログラム自体には、特に苦労したことはありませんでした。しかし、本業の方が忙しく、開発時間が取れないことが一番の苦労した点です。多分、これからも……。

ユーザにお勧めする使い方
自分で家系図を作って楽しんでもらうのもよいのですが、「結婚式の顔合わせ」や「親戚が集まるような行事」などで印刷して配布したり、「人物関係の説明」などをblogなんかに張って楽しんでもらい、外部に発信したりするツールとして使ってもらえるとうれしいです。一応、それができるような機能は盛り込んだつもりですので……。

今後のバージョンアップ予定
実は、現状では頭の中で盛り込もうと思っている機能のまだ半分くらいしかできていません。いまはただ単に家系図や相関図の「表現」に特化した機能が主ですので、これからは、個人などのイベントや出来事などの「管理」ができるよう強化してゆく予定です。また、それらが年表のようなもので表現できればおもしろいかなと思っています。

少しずつになるとは思いますが、確実にパワーアップしてゆきたいと思っていますので、今後も「家系図ツールズ」をよろしくお願いいたします。