ソフトを開発しようと思った動機・背景
毎年、優秀なソフトを表彰しているパソコン雑誌があるのですが、たまたまそれを読んで「自分も『定番』になるようなソフトを作れないだろうか」と思い、「D's Viewer」という画像ビューアを開発、公開しました。しかし、人気がなかったのでやる気を失い、開発を停止していました。その1年後の今年、同じ雑誌を読んだら再び創作意欲が湧いてきて、再開発に着手し「Imagetarian」として復活させました。開発中に苦労した点
一番の難点は、サムネイル画像の表示速度の遅さでした。8枚のサムネイルを表示するのに6秒近く待たされるので「あまりにも遅い」と思い、いろいろな手法を試して改良し、50枚のサムネイルを2秒以下で表示できるようになりました。
ウィンドウの各パネルの配置にも悩みました。プレビューは人によってはいらないのではないか、サムネイルパネルは横に表示するか縦に表示するか、などといろいろ考えて「フォルダツリー」「プレビュー」「サムネイル」の各パネルの表示・非表示を切り替えられるようにしました。また、サムネイルパネルは縦置き/横置きの両方に対応させることができました。
また、読み込める画像の種類が少ないという問題もあったのですが、「SPI Manager.NET」(開発:Kouji氏)というクラスライブラリを利用することで、さまざまなフォーマットの画像を読み込めるようになりました。
アイコンも手持ちのものでは数が足らなかったため、ネットで見つけた「SILK ICONS」(制作:Mark James氏)を使わせていただいています。数が豊富でセンスもすばらしく、アイコンを変えただけでソフト全体のイメージがグンとよくなった気がします。
ユーザにお勧めする使い方
「Imagetarian」は画像を単体で見るより、フォルダ内の複数のファイルを閲覧するのに向いています。フォルダのコンテキスト(右クリック)メニューの「送る」にショートカットを登録すれば、面倒な関連付けを行わなくても、すぐに導入できます。ショートカットは「Imagetarian」から簡単に作成・削除できます。
とりあえずフォルダ内の画像を読み込み、表示されたサムネイルから気になるものをピックアップして、実物大で見る、というスタイルをお勧めします。サムネイル画像と実物大の画像を同時に表示できるため、Windows XPのフォルダの「縮小版」よりは使いやすいかと思います。
また、「Imagetarian」は画像閲覧機能だけでなく、振り分け、リネーム、キャプチャ、一括変換、サムネイルHTML作成などの機能も搭載しているので、このソフト一本でさまざまな編集作業が行えます。「送る」から直接各機能を呼び出すこともできます。初心者の方でも簡単に扱えるよう、できるだけシンプルな設計にしています。
今後のバージョンアップ予定
開発したばかりなので、まだまだ改善すべき個所がたくさんあります。サムネイル画像の表示数をユーザが変更できるようにしたり、書庫ファイル内の画像の閲覧に対応できたりしたらいいなぁ、と思っています。また、ウィンドウのレイアウトの改良、各補助機能の強化や新規追加も視野に検討しています。初心者の方から上級者の方まで、いろんな人に使っていただけるソフトを目指しています。
(だりそうソフト)