ソフトを開発しようと思った動機、背景
ずいぶん前ですが、稼働中の現場で制御盤のソフトを担当していました。簡単な不具合と追加機能を朝までに対応しなければならなかったのです。システムは朝8時から運用されますから、朝6時に担当の方々が集まって動作試験がはじまりました。動きません。しかも、よりにもよって、それまで動作していた機能さえもうまくいかなくなってしまっていました。
お客さまは大あわてで「すぐに昨日の状態に戻せ!」と言われたのです。ところが、簡単な対応だと思いこんでいた私は、以前のソースプログラムのバックアップを取らないまま書き換えしてしまっていました。とてもそんなことは口に出せません。顔面蒼白でした。
その後、1時間ほどでとりあえず問題を解決して事なきを得たのですが、心臓の音はしばらく落ち着きませんでしたよ(笑)。バックアップは日頃から心がけていますが、ほんのわずかの油断で大惨事になりかねません。この日、「ワンタッチでバックアップできるようにしよう」と決意して作りはじめたのが、この「ProjecKit」です。
開発中に苦労した点
苦労というほどの苦労はありませんでした(ま、職人ですから。笑)。基本機能はわりとあっさりできあがっていましたから、自分と社内の数人で数年間使い続けていたんです。同じような課題を抱えている、さまざまな方にも使っていただけるように、今回操作性の向上やヘルプなどを追加して発表させていただきました。
ユーザにお勧めする使い方
趣味でも業務でもさまざまなファイルを扱うことになると思います。すべてのファイルをデスクトップに貼り付けて利用している方々には、ぜひフォルダごとにまとまった管理をすることを心がけるようにしてほしいですね。そうやって、カテゴリ別に分けたフォルダ単位でバックアップを取っておくと、いざというときに復旧までの時間とコストを大幅に短縮できます。
バックアップは、まったくやっていない人もいればディスクを丸ごと保存する人までさまざまのようです。ハードディスクやネットワークサーバを過信しすぎている人が多いようですね。いざというときの怪我を最小限に抑えるために、バックアップを習慣づけましょう。
ディスク上には、一時的に作成されているような、復元に不要なファイルもたくさん存在していますから、それらを除外してコンパクトに圧縮した形で、しかも世代管理できるバックアップユーティリティとして、「ProjecKit」はお役に立てるのではないでしょうか。
今後のバージョンアップ予定
エクスプローラ風のインタフェースを取っつきにくく感じられるユーザの方も多くいらっしゃるようです。ユーザインタフェースをもう少し柔らかく(謎)して、やさしく使えるようにしていきたいと考えています。また別に、ヘビーユーザの方々からすでにたくさんのご要望も承っておりますので、そういった対応も今後加えていきたいと考えています。
はじめたばかりで、まだ活用しておりませんが、Vector様の提供するブログでもサポートをしていく予定です(http://maglog.jp/seasoft/)。こちらの方もどうぞよろしくお願い致します。
((株)シーソフト)