「TAGるメモ」は、ちょっとした思いつきや覚え書きなどを手軽に書きとめておけるメモソフト。メモをカテゴリごとに分類して、簡単に呼び出せる。検索機能やセキュリティ（パスワード）機能を備えるほか、テキストファイルのインポート、指定フォルダ内にあるテキストファイルの一括インポートも行える。

メイン画面は「カテゴリリスト（タグリスト）」「メモリスト」「メモ」の3ペイン構成。「カテゴリリスト」で選択したメモが「メモリスト」に一覧表示され、リストで選択したメモの内容が「メモ」エリアに表示される仕組み。ソフトにはあらかじめ、すべてのメモを表示する「ALL」、検索結果を格納する「Find」、インポートしたデータを入れる「Import」の3種類のカテゴリが登録済み。もちろん、ユーザが自由にカテゴリを設定することも可能だ。

メモを登録するには、「メモ」ペインで「タイトル」「タグ」「メモの内容」を入力する。入力された「タグ」が、そのまま「カテゴリ」として登録されるようになっている。すでに登録済みのタグを利用する場合は、「タグ」入力エリアのダブルクリックでリストから選択できる。タグは、ひとつのメモに対して複数個を設定することが可能だ。

メモの内容を編集することも可能。コピー/切り取り/貼り付けやUndo/Redoをできるほか、メモ内容をクリップボードへ送るといった処理も行える。

特徴のひとつが充実した検索機能。表示中のメモ内容を検索するオーソドックスな「検索」のほか、指定カテゴリ内のすべてのメモから、キーワードを含むメモだけを抽出する「フィルタ」機能もある。「フィルタ」では、キーワードをOR検索で複数指定でき、抽出されたメモが「Find」カテゴリに表示される。

タグによる分類のメリットのひとつが、メモに複数のタグを付けられる（複数のカテゴリに分類できる）ことだろう。「A」でもあるけれど「B」でもある、というのはよくあることで、このことによって、非常に柔軟で有効な分類が可能になる。メモリストを即座にサクッと切り替えられるのも、使い勝手を大変よくしている。

現在のところ、本当にシンプルにテキストを扱うだけだが、例えば「メモ画面からWebサイトやメールが開けるようになればより便利だろうなあ」など、いろいろな期待を持てるソフトだ（もっとも作者は別の路線を目指しているかもしれないが）。同じ作者の日記作成ソフト「MemoryRecorder」との連携も可能とのことで、この先も楽しみなソフトだ。

最初に作りはじめたときは、単なる「リストでメモを管理する」ソフトでした。いろいろと調べていくと、ツリーでメモを管理するソフトは当たり前のようにたくさん公開されています。しかし、それではわざわざ開発する意味がありません。

そこで、オンラインブックマークサービス「del.icio.us」などで使われている「タグ」によるカテゴリ分けを参考にして機能として取り入れることにしました。これが「TAGるメモ」の一番の特徴となっています。

開発に苦労した点
もともとタグを使うというアイデアではなかったので、特徴が出て、さらに使いやすいインタフェースにするにはどうするか、という部分でかなり悩みました。

ユーザにお勧めする使い方
サブフォルダを含んだフォルダから一括でテキストファイルのインポートが可能です。ハードディスク内に散らばっているテキストファイルを一気に読み込んで、タグを付けて管理してください。

また、拙作ソフト「MemoryRecorder」と連携することで、「TAGるメモ」で書いたメモをもとに日記を書くことも可能です。「TAGるメモ」は小さめのウィンドウでガシガシ書くことができるので、日記のネタ帳として有用に使えると思います。

今後のバージョンアップ予定
次のメジャーバージョンアップでは、メモを削除するときにすぐに消すのではなく、いったんゴミ箱に入れるように考えています。そのほかにも、いくつか機能追加を考えています。

まだまだユーザインタフェースも機能も改良の余地があると思いますので、要望などありましたらWebページのblogや掲示板、メールにていただきたいと思います。