「かこう絵」は、シンプルなインタフェースと軽快な動作が特徴のフォトレタッチ＆ペイントソフト。豊富なフィルタ/ブラシに加え、デジカメ/スキャナといったTWAIN機器からの画像読み取り機能を備え、簡単な操作で思い通りの写真加工や描画を行える。BMP/JPEG/PNG/GIF/WMF/PCXファイルの読み込み、BMP/JPEG/PNG/GIFでの保存に対応する。

メイン画面は、メニューバー/ツールバーとも最小限にまとめられたシンプルなデザイン。機能を実行すると、選択した機能に応じてダイアログが表示され、ダイアログ中で実行前/実行後の画像をプレビューできる仕組み。Undo/Redoにも対応する。Undo/Redo回数はユーザが指定できる。

フォトレタッチ機能は「色調整」「基本効果」「特殊効果」「写真効果」「波」「絵画風」などに大きく分類され、約60種類の効果を利用できる。「明るさ補正」「色補正」「色相彩度明度補正」といった基本的な補正をはじめ、「ぼかし」「シャープ」「エンボス」「モザイク」などもあり、およそ考えられるフィルタはひと通り揃っているといってよい。

ペイント機能では、基本的なブラシに加え、「クレヨン」「水彩」「油絵」「点描」など、約30種類の描画系ブラシが用意されている。また、明るさを変える「明るく」「暗く」や、画面のゴミを取る「パフ」、水筆でなぞったような「水」といった効果系ブラシが18種類、さらに「音符」「動物」といったスタンプが30種類以上搭載されている。

レタッチ、ペイントソフトとして基本的な機能はしっかり備えているのに加えて、とにかくフィルタやブラシの多彩さは目を見張るほど。高価なグラフィックソフトでもこれほど揃えているものはめずらしいのではないかと思う。

そのくせメイン画面は、これまたびっくりするほどシンプル。グラフィックソフトといえば恐ろしい数のツールボタンが並ぶのがお約束だが、「かこう絵」ではそれが極端に少ない。では、使いにくいかといえばそんなことはなく、むしろシンプルで使いやすい。

レイヤやマスク機能という便利な機能がないのは、ある種の人には不満だろうが、グラフィックソフトの敷居を一気に高くしているのも、こうした機能だ。誰でも使いやすい点は評価できるし、こうした機能は「なければないで、なんとかなる」ということもわからせてくれる。優れたソフトだ。

ブラシはアナログっぽい感じにするようにし、実際に画用紙に描いたような感じにするようにこだわりました。また、お手軽なスタンプ機能も充実させました。

効果（フィルタ）は基本的なフォトレタッチ機能に加えて、写真を水彩画など絵画風に変換する機能などがあります。また、飾り枠やカレンダーや年賀状などのデータも豊富に用意していますので、デジカメで撮ったデータを貼り付けるだけで簡単に作品を作ることもできます。

ずいぶんと前に作ったソフトで、このごろはデータの追加が主になっていますが、「絵や写真の加工をしたいけど、手が出せない、難しそうだ」という方にお勧めします。