アプリケーションが新たにセットアップされたり、ユーザが設定を変更したりすると、それらの情報の多くはWindowsのレジストリに記録される。レジストリは、システムで共通なので、アプリケーションがセットアップされれば、レジストリデータの総容量はどんどん増えてくる。これは、ハードディスク内のファイルによく似ている。パソコンを買ったときにはハードディスクの容量には十分な余裕があるのが普通だが、多くのアプリケーションをインストールしたり、長く使ったりしているうちにファイルは次第に増え、ハードディスクの空き容量も次第に減ってくる。こんなとき、使わなくなったアプリをアンインストールしたり、不要なファイルを整理したりして空き容量を増やすのが普通だ。
レジストリの場合も、アプリケーションをアンインストールしてやれば、そのアプリケーションが使っていたレジストリは一応削除はされる。行儀の悪いアプリケーションなどは、アンインストールしても一部のデータを残したりすることもあるが、それでも、多くの場合はほとんどのレジストリが削除できる。
ただし、ファイルの場合と違う点もある。例えば、レジストリエディタでレジストリの内容を見ただけでは、ユーザが勝手に、エントリの必要/不要を判断することはできない。つまり、ファイルを削除する場合のような「手動削除」はまず望めない。
さらに最大の問題は、レジストリのエントリを削除したとしても、そのレジストリが占めていた記憶領域が「開放」されるわけではないという点だ。実はレジストリは「スタブファイル」と呼ばれるシステムファイルに記録されているのだが、たとえレジストリエントリを削除しても、スタブファイルのサイズが小さくなるわけではないのだ。
削除されたエントリの領域はスタブファイルの中でぽっかりと空いた無駄な領域となる。いわば、ファイルの「断片化」が発生すると考えればよいだろう。ファイルサイズが小さくなるわけではないので、アクセス速度も低下したままとなってしまう。
「RegCleaner Professional」は、この二つの問題をスマートに解決してくれる。まず第一に、ユーザがレジストリの必要不要を判断できないという点に関しては、ソフトが自動的に判断してくれるようになるので、ユーザが判断する必要はない。スタブファイルの断片化については、上に説明したような「最適化」を行えば解消される。
つまり「RegCleaner Professional」は、いわば「レジストリデータベースのデフラグ機能」ともいえるわけで、システムの安定性や快適性を増すためには非常にメリットのあるソフトだ。最近、パソコンの動作が遅くなったと感じるのであれば、ぜひとも試してみたいソフトだ。
(天野 司)