「ちゃうちゃう！」は、二つのウィンドウに表示されたテキストを文字/単語単位で比較し、色分け表示するソフト。両テキストの改行位置が異なっていても比較できる。対応するファイル形式はテキスト（TXT）/リッチテキスト（RTF）。

メイン画面では、二つのテキストを左右（または上下）に分割して表示。二つのテキストファイルをドラッグ＆ドロップなどで読み込ませ、「比較」を実行すると相違点を色分け表示する。比較は「全文比較」または「選択範囲を比較」で行える。

比較結果は「同一」、文字単位で異なる「変更」、比較元になく比較先にある「追加」、その逆の「削除」として判定され、色分け表示される。判定ごとにフォントサイズや文字色、下線などの属性を指定することが可能で、相違部分をわかりやすく表示させられる。二つのウィンドウを連動して同時スクロールさせることも可能。「一文ずつ揃える」を設定すると、二つのウィンドウで同一と判断した行の位置を揃えてくれるため、中間に大きな追加/削除部分があっても見やすい。

テキストの内容に応じて、区切り文字には句読点のほか、改行コード（￥n）を指定することが可能。比較ルールは「半角英数字も1文字ずつ比較」「英大文字と英小文字を区別しない」「全角スペースと半角スペースを区別しない」などを設定できる。

「ちゃうちゃう！」を使ってテキスト比較をしてみると、色や文字属性で内容の違いがひと目でわかる。ビジュアルで違いを見ることができるから、比較作業もスムーズに進む。単純に行で比較するだけでなく、日本語の区切り記号で判定してくれるため、行の追加や削除をしても一致する部分を見失いにくいのもメリットだ。修正前後のテキストを比べると、どこをどう直したか、なぜ直したかを見つけやすい。「そうそう、あのときこう思って直したんだった」という調子で、すんなり記憶がよみがえったりする。

うっかり修正履歴を書き忘れたり、いつの間にか同じファイル名がいっぱいという方には使っていただきたいソフトだ。

かつては、似ている文が出てくるたびに紙を重ねて光に透かし、違いを探す作業の繰り返し。でも、この方法にはいくつか欠点があるのです。例えば、書かれている内容がまったく同じでも、フォントの種類やサイズが違うとき。光に透かしたところで、文字はまったく重なりません。一方、フォントの種類やサイズは同じでも、単語の違いで行がずれたとき。紙を何度も左右に往復させないと、正しい比較はできません。

純粋に書かれている文の内容だけを見て、どこが違うのか知りたい！　条件に合いそうなツールを探しましたが見つからず、それならばと思って作ってしまいました。

開発時に最大の難関となったのが、何をもって「似ている」と判断させるかです。人間にとってはひと目で似ているとわかる文があっても、それをうまくペアにするのが意外と難しいのです。このため、あまり一度にたくさんのテキストを比較すると、意図した結果を得られないことがあります。「似てるのにどうして？」と思ったら、少しずつ細切れに比較する方法に変えてみてください。

このとき、「ちゃうちゃう！」にデータを少しずつコピー＆ペーストするほか、範囲を選択して比較する方法もあります。また、比較するデータは同じでも、区切り文字によって結果に違いが出ることがあります。何を区切りにするとよいのか上手に工夫して、ぜひみなさんの役に立ててもらえればと思います。