豊富な機能を備えた高機能フォトレタッチソフト。操作ガイダンス機能「ラーニングセンター」を搭載し、より使いやすくなった。「Corel Paint Shop Pro X」は、“定番”フォトレタッチソフト「Paint Shop Pro」シリーズの新バージョン。「ラーニングセンター」「ブラウザパレット」「スマート修正」などの機能が追加され、使いやすさ、機能ともにアップ。従来にも増してわかりやすく、使いやすいソフトになった。起動・動作速度の向上も図られた。
従来バージョンとの差を最も感じさせるのが操作ガイダンス機能「ラーニングセンター」だ。ツールバーには「写真を取り込む」「調整する」「コラージュ」といった、ユーザが行いたいと思われる作業一覧が表示され、ユーザが選ぶだけで「どのような操作をすべきか」を教えてくれる。使い込むうちに、「Paint Shop Pro」の持つ数多くの編集機能を自然に覚えられる仕組みになっている。さらに、ある作業の終了後には「次にどのような作業を行うべきか」までもガイドしてくれる。
さらに、サムネイルベースのファイル管理ソフト「ブラウザパレット」が作業領域に統合された。「Paint Shop Pro」のツールパレットのひとつとして統合され、別のソフトを起動することなく目的のファイルを検索できる。表示されるサムネイルのサイズなどは、スライダーで自由に設定できる。
編集機能では、従来通りの豊富なマニュアル調整機能に、統合型調整機能「スマート修正」が追加された。色調、鮮やかさ、明るさといった各種の調整をひとつのダイアログで行えるもので、変更前後のプレビューを見ながら、設定を一気に変更できる。そのほか、「Paint Shop Pro」が画像を分析し、最適と思われる修整を自動的に行う機能もある。自動修整結果をベースに、さらに手動で修整することも可能だ。
上級者向けの機能では、各チャネル16bitでの画像編集やCMYKモードでの編集などがある。カラーマネジメントやディスプレイキャリブレーションにも対応する。
デジカメ写真の編集機能では、赤目修整機能をワンクリックで呼び出せるようになった。さらに、デジカメノイズに特化したノイズリダクション機能、パープルフリンジ除去機能も搭載する。デジタルカメラのRawファイルの「現像」は、より多くの機種に対応することで利用範囲が拡大した。
動作速度も改善された。前バージョン「9」に対して、起動時間が30%高速化されたほか、動作速度そのものも高速化が図られた。
もちろん、従来バージョンからの特徴であるベクターグラフィックスとの統合編集機能や、数多くのレタッチフィルタ、エフェクト機能も充実。写真整理用の「Photo Album 6スタンダードエディション」も付属する。