「エアツェールング2」は、少年「ディオン」と、羽のない天使「メリア」との出会いからはじまるファンタジーRPG。メリアは、平和な天界に住む天使だったが、ある日、天界が謎のモンスター軍団に襲われ、空から地上世界に落ちてしまう。天界に戻る方法もわからず、途方に暮れるメリアだったが、小国「アステリア」から旅に出たばかりのディオンと偶然出会う。そしてディオンは、メリアを天界に連れ戻すための旅に同行する……。ゲーム名からわかる通り、同じ作者による「エアツェールング」の続編にあたる。前作では「大地の腐食」という怪現象を見事に解決したディオンが、「2」でも前回の仲間とともに、世界を横断しながらさまざまな難問に立ち向かう。「2」には、前作の後日談のようなセリフやイベントがいくつか発生するが、ストーリーは独立しており、前作をプレイしていなくても十分に楽しめる。
旅の途中で仲間になるのは、少々自信過剰な魔法少女「ニーナ」や、正体不明の謎の生物など。個性豊かなキャラクタが集まり、賑やかな旅となる。ゲーム内でのストーリーやイベント類はあまり多くはない。
ゲームの特徴のひとつになっているのが、難易度の高い戦闘シーン。特に中盤以降は敵も強くなり、「攻撃」を繰り返すだけでは勝つことができない。キャラクタの育成や戦略的な攻撃が不可欠になる。戦闘は、ランダムエンカウント方式のターン制。行動では、装備している武器を使った一般的な「攻撃」のほか、必殺技や魔法、回復などを使える。SPを消費する「スキル」を使うことも可能だ。
各キャラクタ固有の必殺技「フォース」もゲームを特徴づけるものだ。敵から攻撃を受けることで「フォース」ゲージがたまり、満タンになると次のターンで「攻撃」が「フォース」に変わる。フォースはスキルよりも強力なものが多い上、SPを消費しない。ただし、使用できるタイミングを自分でコントロールしにくいため、使い方が難しい。
戦闘時には敵の「属性」が重要になる。敵には「火」「水」「土」「風」「聖」「闇」の各属性があり、例えば「火」には「水」といった、対応した属性のスキルを使用することで、戦闘を有利に進められる。敵の属性を見極めるには、敵がスキルを発動する際の発光エフェクトを確認すればよい。エフェクトの色が赤ならば「火」、青ならば「水」のエフェクトが発動される。
一般的なRPGでは、レベルアップとともにスキルを覚えてゆくが、「エアツェールング2」では「CP」というポイントを使用する。敵を倒すと、SPが少し回復するほか、レベルアップ用の経験値とCPポイントが手に入る。CPは、各キャラクタが覚えた「習得可能」スキルを、実際に「習得」するために必要なもの。キャラクタごとにたまるのではなく、グループ全体でためて、消費する。そのため、ディオンに多くのスキルを習得させると、他のキャラクタはほとんどスキルを覚えられないということになる。スキルはゲーム内で重要な位置を占めるため、「誰にどのスキルを習得させるか」は非常に重要だ。
ゲームでは最大6人のキャラクタが仲間となるが、戦闘に参加できるキャラクタは最大3人。仲間のキャラクタにはそれぞれ得意分野がある。例えば、途中から仲間となるニーナは敵全体を攻撃できる攻撃魔法を多く覚える。一方、前作からの仲間であるイリスは、補助・回復系の魔法を覚えられる。偏ったキャラクタばかりにCPを与えると、グループ全体のバランスも偏ることがあるので、注意が必要だ。