ハードウェア/ソフトウェアのクラッシュや操作ミスなどで失われたデータを復旧できるソフト。ディスクのエラーチェックなども行える。「EasyRecovery Professional」は、高度なデータ復旧、ファイル/メールの修復、ハードディスク診断の各機能を搭載した高機能データ復旧ソフト。利用できる記憶媒体の台数によって「パーソナル5」「コーポレート20」など、複数のライセンスが用意されており、パーソナル用途向けの「パーソナル5」では、5台までの記録媒体で利用できる。新バージョン「6.10」では、シリアルATA(S-ATA)インタフェースのハードディスクのデータ復旧に対応したほか、Microsoft Office 2003の破損ファイルの修復にも対応した。
提供されるのは、データ復旧機能が12種類、予防診断機能が3種類。データ復旧機能12種類の内訳は、
- 失われたファイルを復旧する「データリカバリ(DataRecovery)」:5種類
- アプリケーションから読めなくなったファイルを修復する「ファイルリペア(FileRepair)」:5種類
- Outlook/Outlook Expressのメールデータを修復する「Eメールリペア(E-MailRepair)」:2種類
データリカバリは「ディスククラッシュによるファイル消失」「操作ミスによるファイルの誤削除」「パーティションのフォーマット」など、ファイル自体が失われてしまった状況から、必要なファイルを復旧する機能。指定パーティションから削除されたファイルやフォルダを検索し、復旧するアンデリート機能「DeletedRecovery」、ユーザが検索範囲やクラスタサイズなどを指定した上で、より厳密な検索・復旧を行える「AdvancedRecovery」、誤ってフォーマットしたパーティションを指定してファイルを回収する「FormatRecovery」、ファイルタイプごとに固有に存在するヘッダ文字列などを利用し、より効果的な検索・復旧を行える「RawRecovery」の各リカバリ機能を備える。さらに、これらリカバリ機能のステータスを「復旧セッション」として保存し、あとから利用できるようにする「ResumeRecovery」がある。ファイルリペアは、ファイルとしては存在していても、内部フォーマットの異常などで正常に読めなくなったファイルを復旧する機能。Microsoft Office(Excel/Word/Access/PowerPoint)ファイルおよびZIPファイルの計5種類のRepair機能がある。
Eメールリペアは、OutlookおよびOutlook Expressという2種類のメールソフトに対し、読めなくなってしまったメールデータを修復するもの。
さらに診断機能として、「EasyRecovery Professional」自身がスキャンしてディスクドライブの異常を検出できる「DriveTests」、S.M.A.R.T.データを用いてハードディスクの故障予知診断をする「SMARTTests」、パーティションの論理構造をチェックする「PartitionTests」の3種類がある。
いずれの機能もウィザード形式で操作でき、はじめて使用する場合でもわかりやすい。インストール時のディスク書き込みで修復すべきデータの消失を防止するため、インストールレスで復旧を実行することも可能だ。