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新着ソフトレビュー

2005.06.04

Vectorトップ > ライブラリ > 新着ソフトレビュー > Movie Gate

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Movie Gate
数多くの動画形式に対応した、3ステップ操作の“マルチビデオコンバータ”

■Windows XP/2000　　■製品：試用不可


	入力設定画面。複数の変換プロジェクトを指定して、連続処理できる
	◎そのほかのスクリーンショット編集画面。変換時に適用される動画編集機能も強力出力設定画面。出力パラメータは、コーデックごとに詳細に設定できる

パソコンで利用される動画を、用途に応じて他の動画形式に変換できるソフト。わずか3ステップで他の形式に変換できる。

「Movie Gate」は、多彩な形式に対応する“マルチビデオコンバータ”。DVDから携帯用の動画にいたるまで、数多くの形式に対応している。対応するのは、

ファイル形式
AVI、MPEG、WMV、RealVideo、QuickTime、Matroska、OggMedia、3GPP/3GPP2
ビデオコーデック
MPEG-1/2/4、DivX、XviD、RealVideo、WMV
オーディオコーデック
LPCM、MPEG-1 Layer2/3（MP2/MP3）、MPEG-4 AAC、Dolby Digital（AC-3）、RealAudio、WMA、OggVorvis、AMR

MatroskaやOggなど、他の同種ソフトでは対応していない形式もサポートする。ソフトによっては、入力（ソース）と出力（変換結果）で対応する形式が異なる場合もあるが、「Movie Gate」ではすべて入出力いずれにも対応する。変換作業は、（1）入力の指定、（2）編集の指定、（3）出力の指定、の3ステップで行える。

「Movie Gate」では、変換対象ファイルごとに「どのように変換するか」を「プロジェクト」として登録する。入力ファイルを指定する際には、同時に複数のファイルを選択できるが、実際には個々のファイルで独立したプロジェクトが自動的に生成される。入力に既存のDVDを指定することも可能。「DVDウィザード」と呼ばれる専用画面が用意されており、DVDに含まれる動画タイトル単位で、変換元を指定できる。

編集では、フォトレタッチソフト並みの高度な編集を行える。例えば、4:3/16:9の変換を行えるワイド変換や、画像周囲を切り抜くクロップ機能、色変換、明度とコントラスト、エッジ検出、回転、ぼかし、シャープ化などが可能だ。カット編集でも、単に動画の先頭と末尾を削除するような「トリミング」ではなく、動画内の複数のクリップを削除するようなカットを行える。編集機能として、計16の機能が用意されており、どれかひとつを適用することも、任意の組み合わせで複数の編集を適用することも可能だ。

出力先の設定では、出力形式に応じた詳細な画面が用意されている。画面サイズやフレームレート、エンコードパラメータは、編集機能ではなく、出力設定画面で指定する。各形式ごとに用意された「テンプレート」を選択するだけで、代表的な設定が選択できるようになっている。凝った設定が必要なければ、設定はすぐに完了する。また、「カスタムテンプレート」と呼ばれる、ユーザ独自テンプレートの定義機能があり、よく使用する設定はワンタッチで保存/呼び出しを行える。

プロジェクトごとの入出力設定が終了したら、あとはプロジェクトをまとめて「変換」すればよい。変換は、すべてのプロジェクトを一括処理できるほか、選択した複数のプロジェクトだけを処理することも可能。プロジェクトの変換順をカスタマイズすることもできる。

任意時刻に変換を開始できる「スケジュール」機能も搭載。動画変換は時間がかかることが多く、便利な機能だ。

ソフトライブラリからのおすすめソフト

不要なアプリケーションを跡形なく消去できる、使いやすいアンインストール支援ソフト
「GeekUninstaller」

実際のフォルダ構造にかかわらずファイルをわかりやすく分類・管理し、すばやく参照できる
「dINDEX.2」

64bit OSに完全対応。ハンターモードの改善なども図られた“強力”アンインストーラの新バージョン
「Revo Uninstaller Free」

シンプルなデザイン、軽快な動作、カスタマイズ自由度の高さが特徴の高機能メディアプレイヤー
「RE PLAYER」

日付ごとの出来事や予定などを“1行文章”でサッと書き込めるカレンダー＋メモ帳ソフト
「出来事帳」

reviewer's EYE

パソコンで動画を扱おうとした場合、まず最初に直面するのがディスク容量の問題。そして、その次に来るのがほとんどの場合、形式（フォーマット）の変換に関する問題だ。現状、パソコンで使う動画は、そのほとんどがTVキャプチャボードで録画されたファイルや、DVDレコーダによって録画されたDVDがほとんどだろう。なかには、自分で撮影したDV方式AVIという場合もあるかもしれないが、この場合、動画編集が必須となるため、形式変換機能だけが独立して必要になることはまずない。つまりパソコンにおける動画変換とは、その大半がMPEG-2をソースとして、これを他の別形式にする作業なのである。

こうした作業は、ある程度動画に詳しい人であれば、すでに存在するさまざまな市販ソフトやオンラインソフトを使って実現することが可能だ。動画コーデックは、WMV/DivX/XviDなど、無料で入手可能なものが業界標準の地位を占めているというめずらしい分野であるし、それにあわせてか、エンコードソフトなどもフリーで手に入るものが多い。さすがにMPEG-2エンコーダや携帯電話向けの3GPP/3GPP2コーデック、オーディオであればDolby DigitalやAACコーデックを無料で入手するのは難しいが、それでも工夫さえ惜しまなければ、かなりの動画処理をこなせるようになる。

こうした環境では当然だが、有料のソフトにはより高い完成度が求められる。「Movie Gate」の場合、その要求に対して「高機能」という回答を出した。まず関心させられるのが、幅広い形式/コーデックへの対応だ。WMVやDivXはもはや当たり前だが、ファイル形式であればMatroska、オーディオコーデックであればAACに対応しているソフトはかなり少ない。しかも、どの形式も入出力すべてに対応している直交性の高さもすばらしい。

先ほどフリーソフトだけでもかなりのことができると書いたが、これはあくまで「詳しい知識があること」が前提だ。場合によっては、変換にあたっていくつかの中間ファイルを必要とすることもあり、初心者には難易度が高い。しかし「Movie Gate」なら、そうした難しいことはまったく考えず、単純な操作だけで、およそ考えられるほとんどの形式に対応している。

ユーザの高い要求に応えるだけの高い機能を備えたトランスコーダ──「Movie Gate」を形容するなら、こうした評価が最適だ。

（天野司）

ソフト作者からひとこと

パソコンで利用可能な動画は、現在非常に多くの形式（データ記録方式）が存在し、かつ同じ形式でもあっても、圧縮方法により必要となるコーデック（データを圧縮・伸張するソフトウェア）が異なる場合があります。AVI形式のファイルであってもパソコンで再生できないといったことを経験された方も多くいらっしゃるかと思います。広く一般で利用されている形式であるMPEG（えむぺぐ）も実は、MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4と多くの形式が存在しています。これらの多様な形式/コーデックは、用途によってさまざまな組み合わせで利用されています。

このような状況下で、「目的に合わせて多様な形式に、1本のソフトウェアで簡単に変換することはできないだろうか」との思いから、今回「Movie Gate」を開発いたしました。「Movie Gate」ではパソコン上にあるファイルはもちろんのこと、DVDレコーダで作成されたDVD-Videoを読み込んで、パソコン観賞用、携帯電話やポータブルAVプレイヤー用などに変換、バックアップ用によりコンパクトな形式に変換するなど活用方法は無限にあります。ぜひ、さまざまな形式/コーデックへの変換をお楽しみください。

（「Movie Gate」開発チーム一同）